令和6年度第三種電気主任技術者下期試験 機械科目 問140 解説 問14 問14
問14 図の論理回路に, 図に示す入力A, B及びCを加えたとき, 出力Xとして正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- (1)
- (2)
- (3) ✓ 正答
- (4)
- (5)
解説
ANDゲート(論理積)、ORゲート(論理和)、NOTゲート(否定)で構成された本回路では、出力 が 1 になる条件が かつ( または )となり、入力波形の変化に沿ってこの条件を満たす期間を辿ると、選択肢(3)の波形が対応します。
基本的な論理ゲートの機能とブール代数の法則
論理回路の出力波形を求めるためには、回路を構成する基本論理ゲートの動作と、それらを式として記述するブール代数の法則を理解する必要があります。
論理積(AND回路)は、すべての入力が 1 のときのみ出力が 1 となり、それ以外の組み合わせでは 0 を出力する素子です。
論理和(OR回路)は、入力の少なくともひとつが 1 であれば出力が 1 となり、すべての入力が 0 のときのみ 0 を出力する素子です。
否定(NOT回路)は、入力された信号を反転させ、入力が 1 ならば 0 を、0 ならば 1 を出力する素子です。
図の回路において、入力 から出力 に至る経路を追うと、次のような接続になっています。
上側のANDゲートには、入力 と入力 が接続されているため、その出力は と表されます。
下側のANDゲートには、入力 と、NOTゲートを通った入力 の反転信号(NOT )が接続されているため、その出力は と表されます。
ORゲートは、これら2つのANDゲートの出力を合成するため、回路全体の出力 は次のように論理式として表現できます。
ここで、ブール代数の分配法則を利用して共通する変数 で括ると、式は以下のように変形できます。
この論理式は、出力 が 1 になるための条件が「 が 1 であり」かつ「 が 1 または が 0( が 1)のどちらか一方でも満たされていること」を意味しています。
入力波形からの出力波形の決定
図の回路構成から導出した論理式 に基づき、出力 が 1 になる条件を明確にします。入力 が 0 の区間では、 や の値にかかわらず出力 は必ず 0 になります。したがって、入力 が 1 である時間帯のみに着目し、そのとき または が成り立つかどうかを確認します。
時間の経過にしたがって波形の変化を順に辿ります。最初の立ち上がり区間では、 となっています。 であり、かつ ()を満たすため、出力 は 1 になります。この時点では選択肢(1)〜(5)のすべてが出力 1 となっており、矛盾はありません。
次に、中盤で入力 が 0 に下がっている区間に着目します。入力 が 0 になると となるため、この区間内で入力 が 1 に立ち上がるタイミング(左から4番目の のパルス)では、 であっても となり、出力 は 1 に立ち上がらなければなりません。選択肢(2)はこの位置で出力が 0 のままとなっており、条件を満たさないため誤りです。
その後、入力 が再び 1 に戻った後の区間を確認します。入力 が 1 のときは となるため、出力 が 1 になるには かつ である必要があります。入力 のみが出力され であるパルス部分(左から5番目および最後から2番目の のパルス)では、出力 は 0 でなければなりません。選択肢(4)および(5)は、これらの位置で誤って出力が 1 に立ち上がっているため除外されます。
終盤において、入力 となるパルス区間を確認します。この区間では かつ の条件を満たすため、出力 は 1 に立ち上がります。選択肢(1)はこの位置で出力が 0 に落ちており誤りです。すべての時間帯で条件を満たしている出力波形は(3)となります。
入力波形 A, B, C の立ち上がりや立ち下がりのタイミングと、出力波形が変化する位置を重ねてみると、各論理ゲートを通過する信号の動きが見えてきます。