第三種電気主任技術者試験 / 令和6年度第三種電気主任技術者下期試験 機械科目 / 各問題解説 / 問172
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令和6年度第三種電気主任技術者下期試験 機械科目 問172 解説 問17(b) 問17

設問図

問17(b) どの方向にも光度が等しい均等放射の点光源がある。この点光源の全光束は3000lmである。この点光源を図のように配置した。水平面から点光源までの高さは2mであり,点光源の直下の点AとBとの距離は1.5mである。水平面B点における水平面照度の値[lx]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. 10
  2. 24
  3. 31 ✓ 正答
  4. 61
  5. 122

解説

全光束3000 lmの均等放射点光源から高さ2 m、水平距離1.5 mの位置にあるB点までの距離2.5 mと、照射角の余弦(cosθ = 0.8)を用いた逆二乗の法則および入射角の余弦法則による計算から、B点の水平面照度は約31 lxとなり、選択肢(3)が正答となります。

点光源による照度の決定原理

点光源から発せられる光が受光面に生じさせる照度を求めるには、光度、距離、および光線の入射角という3つの要素の関係を正しく理解する必要があります。

光度と全光束の関係

全光束 F [lm] は光源から放射される全ての光の量を示します。あらゆる方向に均等に光を放つ均等放射点光源の場合、球全体の立体角である 4π [sr](ステラジアン)の中に均一に光束が広がるため、単位立体角あたりの光束である光度 I [cd] は次の関係式で表されます。

I = F / (4π) [cd]

距離の逆二乗の法則と法線照度

光源から距離 d [m] だけ離れた位置において、光線に対して垂直(法線方向)に置かれた面が受ける照度を法線照度 En [lx] と呼びます。光線は距離が進むにつれて2次元的に広がっていくため、同じ光量であっても受光面積は距離の2乗に比例して拡大します。したがって、法線照度 En は光度 I に比例し、距離 d の2乗に反比例します。これを照度の逆二乗の法則と呼びます。

En = I / d^2 [lx]

水平面照度と余弦法則

実際の受光面が光線に対して直角ではなく、水平に置かれている場合、単位面積あたりに届く光の密度は傾きに応じて低下します。光線と受光面の法線(鉛直方向)とのなす角(入射角)を θ とすると、水平面照度 Eh [lx] は法線照度 En に入射角の余弦 cosθ を掛け合わせた値になります。これを余弦法則(またはコサイン法則)と呼びます。

Eh = En * cosθ = (I / d^2) * cosθ [lx]

B点における水平面照度の導出

  1. 点光源の光度 I を求めます。 全光束 F = 3000 lm であり、均等放射点光源であるため、光度 I は次のように計算できます。 I = 3000 / (4 * π) ≈ 238.73 cd

  2. 光源からB点までの距離 d と、入射角の余弦 cosθ を求めます。 高さ h = 2 m、水平距離 r = 1.5 m の直角三角形を考えると、三平方の定理により光源からB点までの斜辺の距離 d は次のように求まります。 d = √(2^2 + 1.5^2) = √(4 + 2.25) = √6.25 = 2.5 m また、光源直下の鉛直線とB点へ向かう光線とのなす角を θ とすると、cosθ は高さ h を斜辺 d で割った比率となるため、次のように決まります。 cosθ = h / d = 2 / 2.5 = 0.8

  3. 水平面照度 Eh を計算します。 得られた光度 I = 238.73 cd、距離 d = 2.5 m、cosθ = 0.8 を水平面照度の基本式に代入します。 Eh = (238.73 / 2.5^2) * 0.8 Eh = (238.73 / 6.25) * 0.8 Eh = 38.197 * 0.8 ≈ 30.56 lx 最も近い値を選ぶと 31 lx となり、選択肢(3)が導かれます。

光源からの高さ2 mと水平距離1.5 mで形成される直角三角形の斜辺と、直下点から外れるにつれて変化するcosθの割合を図の上に重ね合わせてみると、距離による衰減と傾きによる減衰が合わさる様子が見えてきます。

参考リンク

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