第三種電気主任技術者試験 / 令和6年度第三種電気主任技術者下期試験 機械科目 / 各問題解説 / 問60
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令和6年度第三種電気主任技術者下期試験 機械科目 問60 解説 問6 問6

設問図

問6 定格出力 11000 kV・A, 定格電圧 6600 V の三相同期発電機がある。三相短絡電流 750 A を流すのに必要な界磁電流が 54 A である場合, この発電機の定格電流に等しい三相短絡電流を流すのに必要な界磁電流[A]の値として, 最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. 69 ✓ 正答
  2. 96
  3. 120
  4. 208
  5. 289

解説

三相同期発電機の短絡状態における短絡電流は、界磁電流と比例関係にあるため、発電機の定格電流を算出し、短絡電流との比率を用いて界磁電流を求めることで、正答として69 Aが導かれます。

同期発電機の短絡特性と界磁電流の関係

同期発電機の三相短絡試験において、短絡電流と界磁電流の間には、同期インピーダンスが一定であるという仮定のもとで比例関係が成立します。これは、短絡状態では発電機の誘導起電力が同期インピーダンスによってそのまま短絡電流として流れ出し、この起電力は界磁電流によって生じる磁束に比例するためです。

具体的には、ある短絡電流 IsI_s を流すために界磁電流 IfI_f が必要な場合、別の短絡電流 Is′I_{s'} を流すために必要な界磁電流 If′I_{f'} は、以下の比例式で表されます。

If′=If×Is′IsI_{f'} = I_f \times \frac{I_{s'}}{I_s}

この関係を利用するためには、まず発電機の定格電流 InI_n を把握する必要があります。三相発電機の定格出力 PP [V・A]、定格電圧 VV [V] との間に成り立つ関係式 P=3×V×InP = \sqrt{3} \times V \times I_n を用いることで、定格電流 In=P3×VI_n = \frac{P}{\sqrt{3} \times V} を求めることができます。

定格電流と必要な界磁電流の算出

以下の手順で計算を進めます。

  1. 定格電流の計算 定格出力 P=11000×103P = 11000 \times 10^3 [V・A]、定格電圧 V=6600V = 6600 [V] を用いて、定格電流 InI_n を求めます。 In=11000×1033×6600≈962.25I_n = \frac{11000 \times 10^3}{\sqrt{3} \times 6600} \approx 962.25 [A]

  2. 必要な界磁電流の計算 三相短絡電流 750750 [A] を流すのに必要な界磁電流が 5454 [A] であるという条件から、定格電流 962.25962.25 [A] を流すのに必要な界磁電流 If_nI_{f\_n} を比例計算によって求めます。 If_n=54×962.25750≈69.28I_{f\_n} = 54 \times \frac{962.25}{750} \approx 69.28 [A]

この結果、選択肢の中で最も近い値は 6969 [A] となります。

発電機の定格出力と定格電圧に、短絡試験から得られた界磁電流との比例関係を重ねてみると、定格運転状態に至るまでの磁気的な挙動が見えてきます。

参考リンク

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