第三種電気主任技術者試験 / 令和6年度第三種電気主任技術者下期試験 電力科目 / 各問題解説 / 問50
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令和6年度第三種電気主任技術者下期試験 電力科目 問50 解説 問5 問5

設問図

問5 次の文章は,地熱発電及びバイオマス発電に関する記述である。地熱発電は,地下から取り出した(ア)によってタービンを回して発電する方式であり,発電に適した地熱資源は(イ)に多く存在する。バイオマス発電は,植物や動物が生成・排出する(ウ)から得られる燃料を利用する発電方式である。燃料の代表的なものには,木くずから作られる固形化燃料や,家畜の糞から作られる(エ)がある。上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. (1) 蒸気 火山地域 有機物 液体燃料
  2. (2) 熱水の流れ 平野部 無機物 気体燃料
  3. (3) 蒸気 火山地域 有機物 気体燃料 ✓ 正答
  4. (4) 蒸気 平野部 有機物 気体燃料
  5. (5) 熱水の流れ 火山地域 無機物 液体燃料

解説

地熱発電は地下から取り出した蒸気でタービンを回転させ、火山地域にその資源が豊富に存在し、バイオマス発電は生物由来の有機物から得られる気体燃料などを利用するため、選択肢(3)が正しい組み合わせとなります。

地熱発電の仕組みと資源の分布

地熱発電は、地下深くにあるマグマの熱によって温められた熱水や蒸気を生産井から取り出し、その高い圧力と熱エネルギーを持つ蒸気で蒸気タービンを直接回転させる方式です。タービンが回ることで発電機が駆動され、電気エネルギーが得られます。

この発電方式が成立するためには、マグマの熱源が地殻の比較的浅い場所に存在する必要があります。そのため、地熱資源はプレートの境界や火山帯などの火山地域に集中して分布しており、日本においてもこれらの地域が適地となります。

バイオマス発電の燃料と生物学的プロセス

バイオマス発電は、動植物などの生物資源をエネルギー源として活用する方式です。バイオマスとは生物(Bio)の量(Mass)を意味し、光合成によって大気中の二酸化炭素を固定した炭素化合物、すなわち有機物を指します。

この有機物から燃料を取り出す手法は多様です。木くずなどは乾燥させ固形燃料としてそのまま燃焼させますが、家畜の糞尿や生ごみなどの水分を多く含む有機物は、微生物による発酵プロセスを利用します。このとき、嫌気性条件(酸素がない環境)でメタン菌などの働きにより分解が進むと、メタンを主成分とするバイオガスが生成されます。これは気体燃料として回収され、燃焼させることで発電に利用されます。

発電方式の特徴に基づく判断

各項目を順に特定します。

  1. 地熱発電でタービンを回す流体は、エネルギー効率の観点から膨張力を利用しやすい蒸気であり、また、この熱資源はマグマの熱が地表に伝わりやすい火山地域に存在します。
  2. バイオマス発電の根源となる素材は生物由来の有機物であり、家畜の糞尿を発酵させて生成されるものは、メタンガスを主成分とする気体燃料です。

これらを踏まえ、各空白箇所に当てはまる語句を選択肢から特定すると、(ア)には蒸気、(イ)には火山地域、(ウ)には有機物、(エ)には気体燃料が導かれます。

火山活動が地表にもたらす高温の蒸気と、循環する生物資源が作り出す気体燃料の姿を重ねてみると、自然界からのエネルギー変換の仕組みが見えてきます。

参考リンク

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