第三種電気主任技術者試験 / 令和7年度第三種電気主任技術者下期試験 機械科目 / 各問題解説 / 問152
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令和7年度第三種電気主任技術者下期試験 機械科目 問152 解説 問15(b) 問15

設問図

問15(b) 定格容量50kV・Aの単相変圧器がある。この変圧器を定格電圧,力率100%,全負荷の3/4の負荷で運転したとき,鉄損と銅損が等しくなり,そのときの効率は98.2%であった。この変圧器について,次の(a)及び(b)に答えよ。ただし,鉄損と銅損以外の損失は無視できるものとする。この変圧器を全負荷,力率100%で運転したときの銅損[W]の値として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. 712
  2. 611 ✓ 正答
  3. 579
  4. 453
  5. 325

解説

変圧器の損失には、負荷に関わらず一定の鉄損と、負荷電流の2乗に比例して変化する銅損があり、3/4負荷時に鉄損と銅損が等しくなる条件から算出した損失を全負荷時の銅損に換算することで、611Wという値が導かれます。

変圧器の損失と効率の関係

変圧器の効率 η\eta は、出力と損失の合計を入力として考えたとき、以下の式で表されます。

η=PoPo+Pi+Pc×100[%]\eta = \frac{P_o}{P_o + P_i + P_c} \times 100 [\%]

ここで、PoP_o は出力、PiP_i は鉄損、PcP_c は銅損です。 鉄損 PiP_i は、印加電圧が一定であれば負荷の大きさに関わらず一定です。一方、銅損 PcP_c は変圧器の巻線に流れる電流の2乗に比例するため、全負荷時の銅損を PcnP_{cn} とすると、負荷率 mm のときの銅損は m2Pcnm^2 P_{cn} となります。

負荷率に応じた銅損の算出

問題文の条件に基づき、以下の手順で計算を進めます。

  1. 3/4負荷時の運転状態から鉄損と銅損を特定する。 定格容量が 50[kV⋅A]50 [kV \cdot A] であり、負荷率 m=3/4m = 3/4 のとき、出力 PoP_o は 50×103×(3/4)=37500[W]50 \times 10^3 \times (3/4) = 37500 [W] です。効率が 98.2%98.2\% であることから、損失の合計 (Pi+Pc)(P_i + P_c) は以下の式から求められます。 0.982=3750037500+(Pi+Pc)0.982 = \frac{37500}{37500 + (P_i + P_c)} 37500+Pi+Pc=375000.982≈38187.37[W]37500 + P_i + P_c = \frac{37500}{0.982} \approx 38187.37 [W] Pi+Pc≈687.37[W]P_i + P_c \approx 687.37 [W] ここで、この状態で鉄損と銅損が等しい(Pi=PcP_i = P_c)ため、それぞれの値は 687.37/2≈343.68[W]687.37 / 2 \approx 343.68 [W] となります。

  2. 全負荷時の銅損へ換算する。 3/4負荷時における銅損が 343.68[W]343.68 [W] であるとき、全負荷時の銅損 PcnP_{cn} は、負荷率の2乗の関係を用いて次のように求めます。 m2×Pcn=343.68m^2 \times P_{cn} = 343.68 (3/4)2×Pcn=343.68(3/4)^2 \times P_{cn} = 343.68 (9/16)×Pcn=343.68(9/16) \times P_{cn} = 343.68 Pcn=343.68×(16/9)≈611[W]P_{cn} = 343.68 \times (16/9) \approx 611 [W]

変圧器の容量と負荷率の変化による損失の推移を重ねてみると、電流の増加に伴って急速に増大する銅損の性質が見えてきます。

参考リンク

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