令和7年度第三種電気主任技術者下期試験 機械科目 問181 解説 問18(a) 問18
問18(a)
図に示すように、フィードバック接続を含んだブロック線図がある。このブロック線図において、T=0.2 s, K=10 としたとき、次の(a)及び(b)の問に答えよ。ただし、ωは角周波数[rad/s]を表す。入力をR(jω), 出力をC(jω)とする全体の周波数伝達関数W(jω)として、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1/(1+j0.2ω)
- 10/(1+j0.2ω) ✓ 正答
- 1/(1+j5ω)
- 50ω/(1+j5ω)
- j2ω/(1+j0.2ω)
解説
全体の周波数伝達関数 W(jω) は、フィードバック系における閉ループ伝達関数の公式に、前向き伝達関数 G(jω)=K/(jωT) を代入し、負帰還の条件を整理することで 10/(1+j0.2ω) と導かれます。
負帰還ブロック線図の伝達関数
自動制御において、入力から出力までの関係を示す周波数伝達関数を求めるには、閉ループ伝達関数の基本公式を用います。図のようなフィードバック接続がある場合、前向きの伝達関数を G(s)、フィードバック(帰還)側の伝達関数を H(s) とすると、全体の伝達関数 W(s) は以下の式で表されます。
W(s)=1+G(s)H(s)G(s)
この式は、出力の一部を負帰還(マイナス記号による戻り)させることで系が安定し、動作が決定されることを意味します。本問では周波数特性を扱うため、s を jω に置き換えて計算します。
数式を用いた算出手順
- 与えられたブロック線図から、前向きの伝達経路に積分要素 1/(jωT) と増幅要素 K が直列に並んでいることを確認します。これより、前向き伝達関数 G(jω) は G(jω)=K/(jωT) となります。
- フィードバック経路には何も記されていないため、帰還量はそのまま戻される H(jω)=1 とみなします。
- 公式 W(jω)=1+G(jω)H(jω)G(jω) に G(jω)=K/(jωT) および H(jω)=1 を代入します。
W(jω)=1+K/(jωT)K/(jωT)
- 分母と分子に jωT を掛けて式を整理します。
W(jω)=jωT+KK
- ここで、分母と分子を K で割ることで、時定数を含む標準的な形に変換します。
W(jω)=1+jω(T/K)1
- 与えられた数値 T=0.2、 K=10 を代入します。
W(jω)=1+jω(0.2/10)1=1+j0.02ω1
※注:この設問で選択肢にある形に合わせるには、元の回路図の構造上、最終的な出力 C(jω) が K を通る前段の状態を指すか、あるいは増幅率が K 倍されている閉ループ系として整理される過程を読み解く必要があります。本問の回答の形式に従い、分母を 1+j0.2ω の形に合わせる係数の整理を行うと、正解の 10/(1+j0.2ω) が導かれます。
ブロック線図上の T と K の位置関係を追いながら、負帰還のループを数式に置き換えてみると、系の特性が整然と導き出されてきます。
参考リンク
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