令和7年度第三種電気主任技術者下期試験 理論科目 問60 解説 問6 問6
問6 図のように, 内部抵抗r[Ω], 起電力E[V]の電池に抵抗値R[Ω]の可変抵抗器を接続した回路がある。R=2.25Ωにしたとき, 回路を流れる電流はI=3Aであった。次に, R=3.45Ωにしたとき, 回路を流れる電流はI=2Aとなった。この電池の起電力E[V]の値として, 最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 9.30
- 7.20 ✓ 正答
- 7.05
- 6.90
- 6.75
解説
この回路の起電力は、オームの法則に基づく電圧降下の関係を連立させることで、7.20Vと導き出されます。
電池の内部抵抗と回路方程式
実際の電池は、理想的な電圧源としての「起電力」だけでなく、電流が流れる際に電圧降下を引き起こす「内部抵抗」をあわせて持っています。外部に接続された抵抗と、電池内部の抵抗は直列に接続されているため、回路全体には同じ電流が流れます。
このとき、回路全体の電圧の関係は、キルヒホッフの電圧則(閉回路を一回りすると電圧の総和はゼロになるという法則)から以下の式で表されます。
この式は、電池が持つ起電力が、内部抵抗での電圧降下と、外部抵抗での電圧降下の和であることを意味しています。とは電池固有の不変な値であるため、外部抵抗を変化させて電流が変わる前後でも、この関係式は常に成り立ちます。
電圧関係の連立と解法
設問で与えられた2つの条件から、未知数である内部抵抗と起電力を順に求めます。
- のとき、であることから、という式が立ちます。
- のとき、であることから、という式が立ちます。
- どちらの式も同じを表しているため、という関係が成り立ちます。この式を整理すると、となり、内部抵抗と特定されます。
- 求めたを最初の式に代入すると、となります。
回路図に示された可変抵抗器の値が変化した際、内部抵抗による損失分が電流に応じてどう変動するかを重ねてみると、起電力という変わらない値が見えてきます。