第三種電気主任技術者試験 / 令和7年度第三種電気主任技術者下期試験 理論科目 / 各問題解説 / 問90
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令和7年度第三種電気主任技術者下期試験 理論科目 問90 解説 問9 問9

設問図

問9 図1のような抵抗R[Ω]と誘導性リアクタンスX[Ω]との直列回路がある。この回路に正弦波交流電圧E=100Vを加えたとき,回路に流れる電流は10Aであった。この回路に図2のように,更に抵抗11Ωを直列接続したところ,回路に流れる電流は5Aになった。抵抗R[Ω]の値として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. 16.7
  2. 5.5
  3. 11.4
  4. 8.6
  5. 8.1 ✓ 正答

解説

この問題は、RL直列回路における電圧、電流、インピーダンスの関係を二つの異なる回路条件に基づいて連立方程式として解くことで、抵抗Rの値を8.1Ωと特定できます。

インピーダンスとオームの法則

交流回路におけるインピーダンス ZZ とは、抵抗 RR とリアクタンス XX が合成された、電流の流れにくさを表す量です。直列回路において、インピーダンスの大きさ ∣Z∣|Z| は、直角三角形の斜辺の長さを求める三平方の定理を用いて ∣Z∣=R2+X2|Z| = \sqrt{R^2 + X^2} と表されます。

この回路に電源電圧 EE を加えたときに流れる電流 II は、オームの法則により E=I×∣Z∣E = I \times |Z| という関係が成り立ちます。この法則は、リアクタンス成分が含まれる交流回路であっても、電圧と電流の大きさをインピーダンスで結びつける際に適用できます。

回路条件の立式と抵抗値の決定

  1. 図1の回路では、電圧 E=100VE=100\text{V}、電流 I1=10AI_1=10\text{A} なので、インピーダンスの大きさは ∣Z1∣=100/10=10Ω|Z_1| = 100/10 = 10\Omega です。これを三平方の定理に当てはめると、R2+X2=10\sqrt{R^2 + X^2} = 10 となり、両辺を2乗して R2+X2=100R^2 + X^2 = 100 という関係式が得られます。
  2. 図2の回路では、抵抗をさらに11Ω直列接続したため、回路全体の抵抗は (R+11)Ω(R + 11)\Omega となります。電圧 E=100VE=100\text{V}、電流 I2=5AI_2=5\text{A} なので、インピーダンスの大きさは ∣Z2∣=100/5=20Ω|Z_2| = 100/5 = 20\Omega です。同様に式を立てると、(R+11)2+X2=20\sqrt{(R+11)^2 + X^2} = 20 となり、両辺を2乗して (R+11)2+X2=400(R+11)^2 + X^2 = 400 となります。
  3. 1で得た X2=100−R2X^2 = 100 - R^2 を2の式に代入すると、(R+11)2+(100−R2)=400(R+11)^2 + (100 - R^2) = 400 となります。これを展開して整理すると R2+22R+121+100−R2=400R^2 + 22R + 121 + 100 - R^2 = 400 となり、22R=17922R = 179 です。この方程式を解くと R=179/22≈8.136ΩR = 179 / 22 \approx 8.136\Omega となります。

回路図上で増設された抵抗が全体のインピーダンスをどのように変化させ、電流値を押し下げているのか、その変化の割合を追うと回路の素子値が見えてきます。

参考リンク

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