令和7年度第三種電気主任技術者上期試験 機械科目 問152 解説 問15(b) 問15
問15(b)
三相誘導電動機について、次の(a)及び(b)に答えよ。上記(a)で示された条件で設計された定格電圧220V、同期速度1200min^-1の三相誘導電動機がある。この電動機を電圧220Vの電源に接続して、一定トルクの負荷で運転すると、1140min^-1の回転速度で回転する。この電動機に供給する電源電圧を200Vに下げたときの電動機の回転速度[min^-1]の値として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし、電源電圧を下げたとき、負荷トルクと二次抵抗は変化しないものとする。
- 1150
- 1127 ✓ 正答
- 1113
- 1091
- 1000
解説
三相誘導電動機において、負荷トルクが一定である条件下では、電源電圧の二乗と滑りの積が一定になるという関係を用いることで、電圧を220Vから200Vへ変更した際の回転速度が1127min^-1であると導かれます。
三相誘導電動機のトルク特性と滑り
誘導電動機のトルク T は、電源電圧を V、滑りを s とすると、一般に近似的に T=kr2′/sV2 と表されます。問題文の条件である「二次抵抗の換算値 r2′ が他の巻線抵抗やリアクタンスに比べて十分に大きい」という設計がなされている場合、分母の r2′/s において滑り s が非常に重要となり、トルクは T=kV2s という式で近似できます。
この式から、トルク T が一定であるとき、V2s は常に一定の値をとる(V12s1=V22s2)という関係が成り立ちます。また、滑り s と同期速度 Ns、実際の回転速度 N の間には s=NsNs−N という関係があり、回転速度が変化すると滑りも連動して変化します。
電圧変化に伴う回転速度の算出
- 電圧 V1=220V のときの滑り s1 を計算します。同期速度 Ns=1200min−1、回転速度 N1=1140min−1 より、s1=12001200−1140=120060=0.05 となります。
- 電圧を V2=200V に下げたときの滑り s2 を、V12s1=V22s2 の関係式から求めます。2202×0.05=2002×s2 を計算すると、48400×0.05=40000×s2 となり、2420=40000×s2 です。これより s2=400002420=0.0605 となります。
- 得られた滑り s2 を用いて、新しい回転速度 N2 を求めます。N2=Ns(1−s2)=1200×(1−0.0605)=1200×0.9395=1127.4min−1 となり、最も近い値は1127となります。
電源電圧の変動に対してトルクを一定に保とうとする電動機の挙動と、それに伴う滑りの変化を重ねてみると、回転速度がどのように推移するのかが見えてきます。
参考リンク
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