令和7年度第三種電気主任技術者上期試験 機械科目 問161 解説 問16(a) 問16
問16(a) 図のように他励直流機を直流チョッパで駆動する。電源電圧はE=200Vで一定とし、直流機の電機子電圧をVとする。IGBT Q1及びQ2をオンオフ動作させるときのスイッチング周波数は500Hzであるとする。なお、本問では直流機の定常状態だけを扱うものとする。この直流機を電動機として駆動する場合、Q2をオフとし、Q1をオンオフ制御することで、Vを調整することができる。電圧V1の平均値が150Vのとき、1周期の中でQ1がオンになっている時間の値[ms]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.75
- 1.50 ✓ 正答
- 1.25
- 1.00
- 0.7
解説
直流チョッパのスイッチング周波数500Hzから算出される1周期2msのうち、電源電圧200Vに対して平均電圧150Vを得るためのQ1オン時間は、その比率を反映して1.5msとなります。
直流チョッパの動作原理と平均電圧
直流チョッパは、半導体スイッチ(この問題ではIGBTのQ1)を高速でオン・オフさせることにより、直流電源の電圧を任意の電圧に変換する装置です。スイッチがオンのときは電源電圧Eが負荷側に印加され、オフのときは遮断されます。
この動作において、スイッチング周期をT、その中でスイッチがオンしている時間をTonとすると、負荷に印加される電圧の平均値V1は次式で表されます。
この関係式は、1周期の中で電圧が印加されている時間の割合(デューティ比)を電源電圧に乗じることで、平均的な出力電圧が得られるという性質に基づいています。
オン時間の算出
設問の条件を順に適用してオン時間を特定します。
- スイッチング周波数fが500Hzであるため、1周期Tは [s] となります。ミリ秒に換算すると [ms] です。
- 電源電圧Eは200V、目標とする出力電圧の平均値V1は150Vです。これらを平均電圧の式に代入すると、 という関係が成り立ちます。
- この式をTonについて解くと、 [ms] となります。
スイッチング周期の長さと、電源電圧に対する出力電圧の割合を重ねてみると、Q1が通電している時間の長さが見えてきます。