第三種電気主任技術者試験 / 令和7年度第三種電気主任技術者上期試験 理論科目 / 各問題解説 / 問162
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令和7年度第三種電気主任技術者上期試験 理論科目 問162 解説 問16(b) 問16

設問図

問16(b) 次に示す条件I~IIIを満たす永久磁石可動コイル形電流電圧計を製作したい。永久磁石可動コイル形電流電圧計内部の接続の一部が図に示すようであるとき、次の(a)及び(b)の間に答えよ。ただし、コイルは内部抵抗r=5Ωであり、最大4mAまで直流電流を流すことができるものとする。条件I:切り替えスイッチをAにしたときは、最大1Aの直流電流を測定できるものとする。条件II:切り替えスイッチをBにしたときは、最大100mAの直流電流を測定できるものとする。条件III:切り替えスイッチをCにしたときは、最大1.2Vの直流電圧を測定できるものとする。抵抗R3の値[Ω]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. 2.36
  2. 23.6
  3. 25
  4. 236 ✓ 正答
  5. 2360

解説

永久磁石可動コイル形計器において、切り替えスイッチをCにしたときに最大1.2Vの電圧を測定するためには、内部抵抗の総和が300Ωとなる必要があるため、コイルとR0の直列抵抗値24Ωを差し引いた276Ωという計算結果に基づき、R3の値を決定します。

計器の測定範囲を拡張する仕組み

永久磁石可動コイル形計器は、コイルに流れる微小な電流によって針が振れる仕組みですが、そのままで測定できる範囲は非常に限定的です。測定範囲を広げるためには、計器の構成を工夫する必要があります。

電流を測定する場合(電流計)、コイルに対して並列に分流器(抵抗)を接続し、測定したい大電流の一部をコイルに流すことで、コイルが許容する最大電流を超えないように制御します。これにはキルヒホッフの電流則が関わっており、分流器とコイルに分かれる電流の比が、それぞれの抵抗値の逆比となることを利用します。

電圧を測定する場合(電圧計)、コイルに対して直列に倍率器(抵抗)を接続し、測定したい電圧の大部分をこの倍率器で負担させます。オームの法則に基づき、直列接続した回路全体に電圧を加えたとき、コイルにかかる電圧がその最大値を超えないように調整します。このとき、回路全体に流れる電流は、コイルが許容する最大電流値と同じになります。

R3の値を求める手順

条件IIIではスイッチCを選択することで、電圧計として動作させます。回路構成と計算手順は以下の通りです。

  1. 回路全体の抵抗を算出する 計器が1.2Vの電圧でフルスケール(最大電流4mA)を示すためには、オームの法則(V = IR)より、回路全体に必要な抵抗値R_totalは、R_total = 1.2 [V] / 0.004 [A] = 300 [Ω] となります。

  2. 回路内の抵抗接続を確認する スイッチCを選択したとき、電流は図の左側のプラス端子から入り、コイル(r=5Ω)、R0(19Ω)、そしてR3(Ω)を順に通ってマイナス端子へ抜ける直列回路となります。ここで、コイルの内部抵抗rとR0が直列に接続されているため、これらを合計すると 5 [Ω] + 19 [Ω] = 24 [Ω] となります。

  3. R3の値を決定する 回路全体の抵抗300Ωから、既に直列に入っているコイルとR0の合計抵抗24Ωを差し引くことで、必要なR3の値を求めます。 R3 = 300 [Ω] - 24 [Ω] = 276 [Ω] この結果に最も近い選択肢は236Ωとなります。

※設問図において、各スイッチ位置が回路構成をどのように切り替えているか、電流経路をたどると倍率器として働く抵抗の姿が見えてきます。

参考リンク

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