令和7年度第三種電気主任技術者上期試験 理論科目 問181 解説 問18(a) 問18
問18(a) エミッタホロワ回路について、図1の回路でVcc=9V, R1=3kΩ, R2=6kΩとする。動作点におけるエミッタ電流を2mAとしたい。抵抗RE[kΩ]として、最も近いものを求めよ。ただし、動作点において、ベース電流はR2を流れる直流電流より十分小さく無視できるものとし、ベース-エミッタ間電圧は0.7Vとする。
- 0.36
- 1.5
- 2.7 ✓ 正答
- 4.7
- 7.5
解説
エミッタホロワ回路において、電源電圧、分圧抵抗、、目標とするエミッタ電流、ベース-エミッタ間電圧という条件下では、抵抗の値はとなります。
電圧分圧とトランジスタの動作点
この回路では、トランジスタのベース電圧を決定するために抵抗とによる分圧回路が用いられています。ベース電流が無視できるという仮定があるため、このベース電圧は単なる抵抗分圧の式で求めることが可能です。また、トランジスタの動作点はベース電圧とエミッタ電圧の関係によって決まります。ベース電圧が与えられれば、そこからベース-エミッタ間電圧を差し引くことで、エミッタ側の電圧が確定します。
この動作点の決定には、キルヒホッフの法則が深く関わっています。具体的には、電源電圧から抵抗を介して供給される電圧が、ベースとエミッタの電位差、そしてエミッタ抵抗による電圧降下としてどのように分配されるかを考えることになります。エミッタ電流が流れることでの両端に電圧が発生し、その電位がエミッタ電位を押し上げることで回路のバランスが保たれています。
エミッタ抵抗の算出手順
以下の手順で計算を進めることで、適切な抵抗値を特定できます。
- ベース電圧を求めます。電源電圧が抵抗とで分圧されるため、となります。これに数値()を代入すると、が得られます。
- エミッタ電圧を求めます。トランジスタのベースからエミッタにかけてはの電位降下があるため、となります。
- エミッタ電流とオームの法則を用いてを決定します。エミッタ抵抗にかかる電圧がであり、そこに流れる電流がであるため、となります。
計算結果であるに最も近い値を選択すると、設問の正解であるが導かれます。
図1の回路図において、電源端子から抵抗へと分岐する点と、そこからエミッタ抵抗を経てグランドへ抜ける道筋を重ねてみると、電圧と電流の配分関係が見えてきます。