平成21年度 筆記試験 問41 解説 MCCBの図記号
①の部分に設置する機器の図記号は。
- イ.
- ロ. ✓ 正答
- ハ.
- ニ.
解説
配線用遮断器(MCCB)の図記号を選ぶ際は、遮断器の極数(三相であれば3極)と、過電流引き外し素子を表す記号(×印)があるかを確認します。今回の問いでは、三相3線式回路の主幹として設置されているため、3本の線が同時に遮断される構造であり、かつ「×」印が付いている選択肢「ロ」が正解となります。
配線用遮断器(MCCB)の図記号の読み方
配線用遮断器の図記号には、大きく分けて「極数」と「機能」を表すルールがあります。
- 極数:三相回路であれば、3本の線に対応する3つの接点が連動する(破線でつながれている)必要があります。
- 過電流引き外し素子:MCCBの役割である「過電流が発生した際に回路を遮断する機能」は、記号上では「×」印で示されます。接点の近くに「×」が描かれているものが、引き外し機能付きの配線用遮断器です。
もし「×」がなければ単なる「開閉器(スイッチ)」となり、過電流保護の機能がないことを意味します。実務では保護機能がない開閉器を主幹に使うことはないため、必ず「×」付きの記号を選びます。
機器の配置と役割を把握する思考プロセス
試験問題の図面は、電気の流れを左から右、上から下へと追うことで役割が見えてきます。
今回の図は、3相200V電源から入り、一番最初に置かれているのが番号1の箇所です。ここは回路全体を保護し、メンテナンス時に電源を切り離すための「主幹」の役割を担っています。主幹には、短絡や過負荷から回路全体を守るMCCBを設置するのが鉄則です。
選択肢を見る際は以下のステップを踏みます。
- ステップ1:3極連動しているか(三相用か)
- ステップ2:過電流保護の記号(×)が含まれているか
これらを確認することで、回路の役割に適した機器を瞬時に判別できます。
電気設備設計におけるこの知識の重要性
この問題は、単なる暗記ではなく「回路のどこに、何の保護デバイスを置くべきか」という設計思想を問うています。
実際の現場では、電動機のような大きな負荷の前には、必ずその負荷の定格や始動電流に見合った保護協調が求められます。MCCBの役割を正しく理解し図面上で見分けられるようになることは、施工管理を行う上で、設計通りの機器が適切に配置されているかを確認する「施工図のチェック」や「検査」の際に不可欠なスキルです。
電気工事士試験においては、こうした図記号の判別は基礎中の基礎です。制御回路図を見たときに、どの線が主回路で、どの線が操作回路なのかを読み解くトレーニングとしても非常に重要な問題です。