第一種電気工事士試験 / 平成24年度 筆記試験 / 問23
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平成24年度 筆記試験 問23 解説 直列リアクトル

設問図

写真に示す機器の用途は。

  1. イ. 高調波を抑制する。 ✓ 正答
  2. ロ. 突入電流を抑制する。
  3. ハ. 電圧を変圧する。
  4. ニ. 力率を改善する。

解説

この問題は、写真に写っている機器が何であるかを見抜き、その役割を即答できるかがポイントです。正解は「力率を改善する」です。

外観からの機器の特定

写真の機器は「電力用コンデンサ」です。試験対策として、外観から判断するための着眼点は以下の通りです。

  • 碍子(がいし)が三相分として3本並んでいる
  • 直方体の金属ケースに収められた堅牢な構造である
  • 避雷器(LA)と混同しやすいが、LAは円筒形やスタック状の形状をしていることが多く、この金属箱のような形状はコンデンサの特徴です。

電力用コンデンサは、交流回路において電流の位相を進ませる性質(進相)を持っています。これにより、誘導電動機などで発生する遅れ力率を打ち消し、力率を改善するために用いられます。

なぜ力率を改善する必要があるのか

工場やビルなどで多くの誘導電動機を使用すると、回路には遅れ無効電力が生じ、力率が低下します。力率が低いと、同じ電力を供給する場合でもより多くの電流を流す必要があり、以下のデメリットが生じます。

  1. 電線の熱損失(I2RI^2R損失)が増加する
  2. 電圧降下が増大する
  3. 電源設備(変圧器など)の容量を無駄に占有してしまう

これらを解決するために、負荷と並列に電力用コンデンサを接続して、遅れ無効電力を打ち消します。電気工事士の実務においても、高圧受電設備において力率を良好に保つことは、電気料金の割引(力率割引)を受けるためにも非常に重要な管理項目です。

試験問題としての構造

この種の問題は、現場で目にする主要な高圧機器の名称と用途が一致しているかを問う「基礎知識の定着度」を測るものです。

  • 高調波を抑制する:リアクトル(直列リアクトルなど)の役割
  • 突入電流を抑制する:リアクトルや起動補償器などが関与する
  • 電圧を変圧する:計器用変圧器(VT)や変圧器(トランス)の役割

このように、選択肢にあるそれぞれの用語がどの機器を指しているかをセットで覚えることが、消去法で迷わないための近道となります。試験本番では、写真を見てすぐに「これはコンデンサ、用途は力率改善!」とパブロフの反射的に結びつくまで、主要機器の写真を繰り返し確認しておきましょう。

参考リンク

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