第一種電気工事士試験 / 平成24年度 筆記試験 / 問22
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平成24年度 筆記試験 問22 解説 限流ヒューズ

設問図

写真の機器の矢印で示す部分に関する記述として、誤っているものは。

  1. イ. 小形、軽量であり定格遮断電流は、5000 [A] 程度である。 ✓ 正答
  2. ロ. 密閉されていてアークやガスの放出がない。
  3. ハ. 短絡電流を限流遮断する。
  4. ニ. 用途によって、T、M、C、Gの4種類がある。

解説

この問題は、写真の機器が「高圧カットアウト(PC)」であることを特定し、その構造的特徴を理解しているかを問うものです。高圧カットアウトは開放型であり、ヒューズが溶断する際にアークやガスを外部へ放出する構造をしているため、「密閉されている」という記述が誤りとなります。

高圧カットアウトの構造と動作原理

写真の筒状の部品は、高圧カットアウトの心臓部であるヒューズ筒です。高圧カットアウトは主に高圧受電設備の一次側において、短絡事故が発生した際に過電流を遮断し、他の設備への波及を防ぐ役割を担います。

ヒューズが溶断する際、筒の内部では強烈なアークが発生します。このとき、筒内部の絶縁物(繊維など)がアークの熱で分解してガスを発生させ、そのガス圧によってアークを吹き消す「自消作用」を利用しています。この動作の性質上、ガスを外へ逃がす経路が必要であり、完全に密閉することはできません。もし完全に密閉してしまえば、内圧に耐えきれずヒューズ筒が破壊されてしまいます。

誤答を見抜くための視点

試験において「誤っているもの」を選ぶ際、機器の動作メカニズムに注目するのが定石です。選択肢ロの「密閉されていてアークやガスの放出がない」という記述は、遮断器(CB)や高圧限流ヒューズ(PF)の特徴と混同させるための典型的な引っかけです。

一方で、他の選択肢は正しい知識を並べています。 ・イ:高圧カットアウトは小型でコストが安く、定格遮断電流は5000 A程度が一般的です。 ・ハ:短絡電流を遮断する役割を持っています。 ・ニ:高圧カットアウトには、用途や環境に合わせてT(高速型)、M(中速型)、C(低速型)、G(汎用型)などの種類があり、特性を使い分けます。

現場での判断力と試験の意図

この問題が問うているのは、単なる名称の暗記ではなく、「その機器がどのような環境で、どのように安全を確保しているか」という本質の理解です。

現場の電気工事において、高圧カットアウトは非常に身近な保護装置です。開放型であるという特性上、周囲に可燃物を置かない、設置時にはガス放出の方向を考慮するといった安全対策が求められます。試験を通じてこのような「物理的な動作イメージ」を養うことは、将来的に現場で安全に作業を行うための基礎となります。特に、密閉構造のPF(パワーヒューズ)と、開放構造のPC(高圧カットアウト)を対比して覚えることで、どちらの問題が出題されても確実に対応できるようになります。

参考リンク

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