第一種電気工事士試験 / 平成25年度 筆記試験 / 問33
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平成25年度 筆記試験 問33 解説 ケーブル引込口

④に示すケーブルの引込口などに、必要以上の開口部を設けない主な理由は。

  1. イ. 火災時の放水、洪水等で容易に水が浸入しないようにする。
  2. ロ. 鳥獣類などの小動物が侵入しないようにする。 ✓ 正答
  3. ハ. ケーブルの外傷を防止する。
  4. ニ. キュービクルの底板の強度を低下させないようにする。

解説

この問題は、電気設備の保安管理に関する基本的な知識を問うものです。正解の根拠は「キュービクル(高圧受電設備)への小動物の侵入による短絡事故を防ぐ」という安全上の最優先事項にあります。

小動物による短絡事故のメカニズム

キュービクル内部は高圧電路がむき出しになっている箇所が多く、そこにネズミ、ヘビ、あるいはトカゲなどの小動物が侵入すると、電路と接地(筐体)の間に体が触れて短絡(ショート)や地絡事故を引き起こします。

高圧側で短絡事故が発生すると、大電流が流れてアーク(火花)が発生し、機器の損傷だけでなく、周囲への延焼や停電事故につながる恐れがあります。そのため、設計上のルールとして「ケーブルの引込口や不要な隙間は極限まで小さくし、密閉性を高める」ことが求められます。

現場で求められる防護の考え方

試験の選択肢にある他の項目についても検討してみましょう。

火災時の防水性能(イ)については、そもそもキュービクル自体が屋外用であれば雨水が浸入しない構造になっていることが前提であり、引込口だけを対策するものではありません。また、外傷の防止(ハ)や底板の強度(ニ)についても、ケーブル保護管の設置や底板の材質選定という別のアプローチで解決されるべき問題です。

実務においては、引込口を小さくするだけでなく、隙間をパテや防鼠(ぼうそ)ネット、防鼠ブラシなどで塞ぐ作業が必須となります。設計段階で開口部を最小限にすることは、メンテナンスの手間を減らすだけでなく、電気設備の信頼性を維持するための重要な保安対策の一環です。

保安技術者としての視点

この問題が試験に出題されるのは、第一種電気工事士が受電設備の保守・点検に関わる際、真っ先に確認すべき物理的なリスクが「小動物の侵入」であることを理解させるためです。

高度な制御回路や保護リレーの知識も大切ですが、どんなに優れた保護装置があっても、ネズミ一匹の侵入で施設全体が停電してしまうという事実は、現場で働く者にとって極めて重い教訓となります。図面を見る際や現場調査を行う際には「どこから侵入が可能か」「隙間は適切に塞がれているか」という視点を常に持つことが、事故を防ぐ第一歩となります。

参考リンク

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