第一種電気工事士試験 / 平成27年度 筆記試験 / 問7
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平成27年度 筆記試験 問7 解説 低圧分岐回路の保護

設問図

図のような,低圧屋内幹線からの分岐回路 において,分岐点から配線用遮断器までの 分岐回路を600Vビニル絶縁ビニルシース ケーブル丸形(VVR)で配線する。この電線 の長さaと太さbの組合せとして,誤って いるものは。 ただし,幹線を保護する配線用遮断器の 定格電流は100Aとし,VVRの太さと許容 電流は表のとおりとする。

  1. イ. a: 2m b: 2.0mm
  2. ロ. a: 5m b: 5.5mm^2 ✓ 正答
  3. ハ. a: 7m b: 8mm^2
  4. ニ. a: 10m b: 14mm^2

解説

分岐点から過電流遮断器までの電線長 aa と、幹線保護用遮断器の定格電流 IBI_B を用いた許容電流 II の制限ルールを確認して、選択肢の数値を判定します。幹線保護用遮断器の定格電流 IB=100AI_B = 100\text{A} の場合、以下の基準を守る必要があります。

  • a3ma \le 3\text{m} のとき:電線の許容電流 I0.35×IB=35AI \ge 0.35 \times I_B = 35\text{A}
  • 3m<a8m3\text{m} < a \le 8\text{m} のとき:電線の許容電流 I0.55×IB=55AI \ge 0.55 \times I_B = 55\text{A}
  • a>8ma > 8\text{m} のとき:電線の許容電流 IIB=100AI \ge I_B = 100\text{A}

選択肢ロでは a=5ma = 5\text{m} なので、3m<a8m3\text{m} < a \le 8\text{m} の条件が適用され、電線の許容電流は 55A55\text{A} 以上必要です。しかし、選択肢の 5.5mm25.5\text{mm}^2(VVR)の許容電流は 34A34\text{A} しかないため、基準を満たさず不適切となります。

分岐回路の保護規定の考え方

低圧屋内幹線から分岐する回路において、過電流遮断器を設置するまでの電線は、幹線からの保護を受けていません。そのため、もし分岐点で短絡が発生した際、幹線側の遮断器が作動する前に分岐電線が過熱して火災になる危険性があります。

これを防ぐため、電気設備技術基準の解釈では、遮断器までの距離に応じて必要な電線の太さを厳格に定めています。距離が長くなるほど、短絡時に事故電流が流れ続けやすくなるため、より太い(許容電流の大きな)電線を使用しなければならないという考え方です。

試験でのアプローチ方法

試験本番では、まず幹線保護用の遮断器の定格電流がいくらであるかを確認し、次に選択肢の距離 aa がどの区分(3m以下、8m以下、それより長い)に該当するかを特定します。その区分に対応する係数(0.35、0.55、1.0)を定格電流に乗じ、必要な許容電流を算出しましょう。

この問題では、以下の計算式を暗記しているかが合否を分けます。

  • 3m以下なら「35%以上」
  • 8m以下なら「55%以上」
  • 8m超なら「100%以上(幹線の遮断器と同じ)」

実務における重要性

この規定は、現場での盤設計や配線工事を行う際に、火災防止のための安全マージンを確保する極めて重要なルールです。例えば、機械の制御盤まで距離がある場合に、盤内の主開閉器までの配線材を安易に選定すると、この規定に抵触し、竣工検査や定期点検で指摘を受ける可能性があります。「電気工事士」として、事故を未然に防ぐための基本的な設計能力を問う教育的な問題といえます。

参考リンク

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