平成29年度 上期 筆記試験 問15 解説 電磁開閉器の名称
写真に示す機器の矢印部分の名称は。
- イ. 熱動継電器
- ロ. 電磁接触器 ✓ 正答
- ハ. 配線用遮断器
- ニ. 限時継電器
解説
写真に示された機器の全体像から「電磁接触器」であることを特定し、その外観的特徴(主接点端子やコイル端子、補助接点など)から正解を導き出します。試験では、写真を見て即座に機器名を回答できる「鑑別」能力が求められます。
電磁接触器(マグネットスイッチ)の構成と識別
第一種電気工事士の試験において、写真鑑別問題は得点源です。この問題で扱われている電磁接触器(コンタクタ)は、電動機の運転制御に欠かせない重要機器です。
電磁接触器は、電磁石の力を利用して主回路の開閉を行うスイッチです。主回路(動力線)を接続する「主端子(L1, L2, L3など)」と、制御回路を接続する「コイル端子(A1, A2など)」、および回路の状態をフィードバックする「補助接点(NO, NCなど)」で構成されています。試験では、これら端子の配置や機器全体の形状を覚えておくことが重要です。
外観から読み解く判断のポイント
試験現場で迷わないためには、以下の手順でチェックを行います。
- 主回路の端子が3つ(あるいはそれ以上)並んでいるかを確認します。これにより、単なるスイッチではなく、三相交流を扱う動力用の機器であることが推測できます。
- 選択肢にある「熱動継電器(サーマルリレー)」との違いを見極めます。熱動継電器は電磁接触器の下部に装着されることが多く、過電流を検知するためのつまみやリセットボタンがあるのが特徴です。
- 「配線用遮断器」であれば、ハンドル(レバー)が存在し、オン・オフの切り替えが手動でできるようになっています。
- 「限時継電器(タイマー)」であれば、動作時間を設定するダイヤルが表面に大きく配置されています。
これらの外観上の「顔つき」を比較することで、本問が電磁接触器であることを即座に判断できます。
実務における位置付け
電磁接触器は、シーケンス制御の現場で「電動機を回すためのスイッチ」として最も一般的に使われます。押しボタンを押したときに電磁コイルが励磁され、主接点が閉じ、電動機に電力が供給されるという一連の流れは、すべての制御回路の基本です。
試験対策としては、単に名前を覚えるだけでなく、図記号やシーケンス回路図での役割(コイルと接点の関係)とセットで理解しておくことで、他の配線問題や設計問題の理解も飛躍的に深まります。実務では、この機器の故障診断や交換を行う場面が多いため、端子配列(主回路と制御回路の分離など)を理解していることは、工事士としての必須技能といえます。
参考リンク
- 電磁接触器(マグネットスイッチ)の構造と役割
- 【実演】電磁接触器とサーマルリレーの配線と動作確認
- 電磁接触器の定義(JIS C 8201-4-1)(※検索窓に「JIS C 8201」と入力して検索してください)