第一種電気工事士試験 / 平成30年度 筆記試験(追加試験分) / 問20
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平成30年度 筆記試験(追加試験分) 問20 解説 高圧開閉機器の用途

次の機器のうち,高頻度開閉を目的に使用されるものは。

  1. イ. 高圧交流負荷開閉器
  2. ロ. 高圧交流遮断器
  3. ハ. 高圧交流電磁接触器 ✓ 正答
  4. ニ. 高圧断路器

解説

この問題は、開閉機器ごとの「開閉頻度」と「目的」を比較することで正解を導き出します。高頻度開閉というキーワードを見た瞬間に「電磁接触器(マグネットスイッチ)」を連想できるかが合格への分かれ道です。

機器ごとの役割と特性の違い

試験対策として、それぞれの機器がどのような役割を担っているかを整理しましょう。

高圧交流電磁接触器(ハ)は、電動機やコンデンサなど、ひんぱんにON/OFFを繰り返す機器の開閉を目的として作られています。内部の接点が電磁力によって操作される構造であり、耐久性が高く、短時間で何度も開閉しても故障しにくいのが最大の特徴です。

これに対して他の選択肢は、異なる目的のために設計されています。

高圧交流遮断器(ロ)は、短絡電流のような非常に大きな事故電流を安全に遮断するための装置です。遮断の性能は非常に高いですが、高頻度の操作を想定した設計ではなく、あくまで事故時や系統切り替え時のためのものです。

高圧交流負荷開閉器(イ)は、通常の負荷電流を開閉するためのものです。遮断器のような故障電流遮断能力はないため、ヒューズと組み合わせて保護を行うことが一般的です。日常的な開閉は可能ですが、電磁接触器ほどの高頻度操作には向きません。

高圧断路器(ニ)は、機器の点検や保守を行う際に回路を物理的に切り離すためのものです。負荷電流を遮断する能力はなく、必ず遮断器などで電流をゼロにしてから操作しなければならない機器です。したがって、これを用いた開閉操作は基本的に行いません。

正解を導き出す思考のステップ

問題文に「高頻度開閉」とある場合、思考プロセスは以下のようになります。

  1. 各選択肢の主な目的を想起する(断路器は電流遮断不可、遮断器は事故保護、負荷開閉器は負荷切替、電磁接触器は頻繁な操作)。
  2. その中で「機械的な寿命」や「操作のしやすさ」が最も優れているのはどれかを比較する。
  3. モーターの始動・停止をイメージし、頻繁にカチカチと動かす用途に適した電磁接触器を選択する。

この問題は、現場における「安全」と「機能」を使い分ける知識を問うています。単に回路を切り離すだけなら何でも良いわけではなく、その機器がどのような環境(事故電流を止めるのか、負荷を止めるのか、保守のために切り離すのか)で使われるのかを理解することが、電気工事士として最も重要です。

現場で求められる使い分け

この知識は、受変電設備の設計や保守管理の現場で不可欠です。例えば、コンプレッサーやポンプのように、圧力を維持するために頻繁にモーターを起動・停止する設備では、電磁接触器が採用されます。もしここに、本来は遮断器や断路器の用途を誤って採用してしまえば、機器が短期間で破損し、火災や重大な事故につながる恐れがあります。試験の知識は、単なる暗記ではなく、実際の機器選定ミスを防ぐための安全基準そのものであると捉えてください。

参考リンク

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