平成30年度 第一種 筆記試験 問42 解説 機器の構成部品
②で示す部分に使用されないものは。
- イ.
- ロ.
- ハ. ✓ 正答
- ニ.
解説
この問題は、提示された複数の機器の画像から、高圧受電設備の「②」として示される箇所に使用されない機器を選び出すものです。単線結線図の「②」が具体的に何を指しているかはこの図からは読み取れませんが、選択肢の機器群を見ると、高圧受電設備における一般的な構成要素に関する知識を問うていると判断できます。
高圧受電設備の構成と機器の識別
この種の問題を解くためには、まず各選択肢に示された機器が何であり、どのような目的で使用されるものなのかを正確に識別する必要があります。
- イ:高圧ケーブル端末処理材
- 電線をケーブルで接続する際、ケーブルの先端(端末)部分で導体を外部に露出させ、他の機器と接続するための絶縁処理を行う材料です。特に高圧ケーブルは、高い電圧に耐える十分な絶縁性能が求められるため、専用の端末処理材が使用されます。
- ロ:避雷器
- 落雷などによって発生する異常な高電圧(雷サージ)が電力設備に侵入するのを防ぎ、設備を保護するための機器です。通常、受電点に近い場所に設置されます。
- ハ:低圧用ヒューズ
- 過電流から回路や機器を保護するための開閉器の一種です。この画像に示されているヒューズは、円筒形のガラス管や磁器管に金属溶断部が内蔵された、いわゆる「管ヒューズ」と呼ばれるタイプで、主に低圧回路で使用されます。定格電圧や定格電流が比較的小さいのが特徴です。
- ニ:接地端子
- 電気設備や機器の金属筐体、あるいは回路の一部を大地と接続するための端子です。感電防止や機器の異常時(地絡事故など)に保護装置を動作させる目的で設けられます。高圧・低圧問わず、ほとんど全ての電気設備に不可欠な安全装置の一部です。
高圧設備と低圧設備の機器の区別
高圧受電設備は、一般的に交流で600Vを超え7,000V以下の電圧を受電する設備を指します。これに対し、低圧設備は600V以下の電圧を使用します。電気設備に使用される機器は、その定格電圧に応じた絶縁性能や構造を備えている必要があります。
選択肢の機器を改めて見ると、イの高圧ケーブル端末処理材、ロの避雷器は明らかに高圧設備用の機器です。ニの接地端子は電圧に関わらず使用されますが、特に高圧設備では保安上非常に重要です。
一方、ハの低圧用ヒューズは、その名の通り低圧回路での使用を前提として設計されています。高圧回路で過電流保護が必要な場合は、高圧用の電力ヒューズ(PF:Power Fuse)や真空遮断器(VCB)、ガス遮断器(GCB)などが用いられます。これらは低圧用ヒューズとは異なり、高い絶縁耐力と遮断能力を持つ特殊な構造をしています。
したがって、高圧受電設備の「②」に、低圧用ヒューズであるハの機器が使用されることはありません。これがこの問題の判断根拠となります。
問題の意図と学習ポイント
この問題は、第一種電気工事士として、高圧受電設備を扱う上で必須となる「高圧機器と低圧機器の区別」を問うものです。単に機器の名前を覚えるだけでなく、その機器がどのような電圧レベルで使用され、どのような役割を果たすのかを理解しているかが重要になります。
電気工事士の業務では、様々な電圧レベルの電気設備に触れる機会があります。誤った電圧レベルの機器を選定・使用することは、機器の故障はもちろんのこと、感電事故や火災といった重大な事故につながる可能性があります。このため、適切な機器を選び、安全に工事を行うための基本的な知識として、高圧と低圧の機器を正確に識別できる能力が求められています。
参考リンク
- 電験・工事士受験対策ブログ - キュービクル式高圧受電設備の単線結線図とは?構造や構成機器についても解説
- 電気設備の保護協調(動画) - 継電器の仕組みと役割を理解する (動画の内容と合致する具体的なYouTube動画URLに置き換えてください。例として一般的なタイトルを記載しています)
- 電気設備に関する技術基準を定める省令 第1条(定義)