第一種電気工事士試験 / 令和5年度 学科試験 / 問49
certification-simodake-work

令和5年度 学科試験 問49 解説 漏電遮断器の目的

⑨で示す機器の目的は。

  1. イ. 変圧器の温度異常を検出して警報する。
  2. ロ. 低圧電路の短絡電流を検出して警報する。
  3. ハ. 低圧電路の欠相による異常電圧を検出して警報する。
  4. ニ. 低圧電路の地絡電流を検出して警報する。 ✓ 正答

解説

図記号の中に描かれている機器の形状や、傍記されている文字から、その機器が「漏電遮断器」や「漏電火災警報器(の検出器)」であることを特定し、その役割を問う問題です。地絡(漏電)を検出する機器は、記号の図形で判別可能です。

機器の役割を特定する記号と仕組み

電気工事士試験の複線図や配線図問題において、地絡を検出する機器には共通のルールがあります。多くの場合、零相変流器(ZCT)を用いることで、回路に流れる電流のベクトル和がゼロにならない状態(地絡が発生している状態)を検知します。

試験問題で見かける記号のうち、特に四角い枠の中に「漏」の文字があったり、回路の途中に「ELB」や「ZCT」といった略称が併記されている場合は、それが漏電を検知するための装置であることを示しています。選択肢にある「短絡」や「欠相」を検出する機器とは記号が明確に異なるため、まずは図記号の形状から「地絡」に関連するものであると瞬時に判断することが正解への近道です。

試験問題としての出題意図と判断のステップ

この問題を解く際の思考プロセスは以下の通りです。

  1. 機器の図記号を確認する:配線図上の⑨で示された箇所を見て、それが漏電遮断器や漏電警報器を指しているかを確認します。
  2. 機能の定義を思い出す:漏電遮断器(ELB)は過電流保護に加え、地絡電流を検出して遮断する機能を持っています。一方、漏電火災警報器は警報を鳴らすことが主目的です。
  3. 選択肢を照らし合わせる:
    • 短絡電流を検出するのは配線用遮断器や過電流遮断器の役割です。
    • 欠相は三相回路などで発生するもので、欠相保護付の遮断器などを用いますが、これとは別の機能です。
    • 地絡電流こそが、漏電検知機器が監視している対象そのものです。

この問題の教育的意図は、単に記号を覚えているかを確認するだけでなく、それぞれの遮断器や保護装置が「何のために設置されているか」という回路保護の目的を正しく理解しているかを問うことにあります。

実務現場における保護装置の重要性

現場では、漏電遮断器は感電事故の防止や、地絡による火災を防ぐための非常に重要な安全装置です。特に湿気の多い場所や屋外コンセントなど、漏電のリスクが高い箇所には設置が義務付けられています。

試験問題では個別の機器の役割を問う形ですが、実際の設計や施工の場面では、これらの機器をどこの幹線や分岐回路に入れるべきかという「配置の合理性」が求められます。単なる暗記ではなく、機器が異常を感知して回路を守るという一連の流れをイメージできると、試験問題の文章がより自然なものとして理解できるようになります。

参考リンク

学習の記録にははてなブックマーク!

気づいたこと・覚えたことをコメントにメモしよう