第二種電気工事士 / 令和5年度 下期 学科試験(午前) / 問4
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令和5年度 下期 学科試験(午前) 問4 解説

設問図

図のような交流回路で、電源電圧 102 V、抵抗の両端の電圧が 90 V、リアクタンスの両端の電圧が 48 Vであるとき、負荷の力率 [%] は。

  1. イ. 47
  2. ロ. 69
  3. ハ. 88 ✓ 正答
  4. ニ. 96

解説

直列回路における力率は、抵抗にかかる電圧を電源電圧(全体の電圧)で割ることで求められます。 計算式は以下の通りです。 力率 [%\%] =抵抗の両端の電圧 VR電源電圧 V×100= \frac{\text{抵抗の両端の電圧 } V_R}{\text{電源電圧 } V} \times 100 =90102×10088.2= \frac{90}{102} \times 100 \fallingdotseq 88.2 よって、選択肢ハの 88 が正解となります。

flowchart LR
  VR["抵抗の電圧 Vr = 90 V"] --> V["電源電圧 V = 102 V"]
  VL["リアクタンスの電圧 Vl = 48 V"] --> V
  V --> PF["力率 cosθ = Vr / V = 90 / 102 ≒ 0.882"]

交流回路では、抵抗にかかる電圧とリアクタンスにかかる電圧を単純に足し合わせることはできません。電流に対して、抵抗の電圧は同じ位相ですが、リアクタンスの電圧は 90 度位相がずれるためです。 これらを図に表すと、底辺を抵抗の電圧 VRV_R、高さをリアクタンスの電圧 VLV_L とする直角三角形になります。このとき、斜辺の長さが電源電圧 VV に相当します。

力率 cosθ\cos \theta とは、この直角三角形において「斜辺(全体)に対して底辺(抵抗成分)がどれくらいの割合か」を示す数値です。 今回の数値を三平方の定理にあてはめて確認すると、 902+482=8100+2304=10404=102\sqrt{90^2 + 48^2} = \sqrt{8100 + 2304} = \sqrt{10404} = 102 となり、問題文に示された電源電圧 102 V と完全に一致することがわかります。

この「(抵抗成分)//(全体)」という力率の求め方は、第二種電気工事士の試験において以下の 3 つのパターンで頻出します。どのパターンでも考え方は全く同じです。

  1. 電圧から求める:力率 =抵抗の電圧 VR電源電圧 V= \frac{\text{抵抗の電圧 } V_R}{\text{電源電圧 } V}
  2. インピーダンスから求める:力率 =抵抗 Rインピーダンス Z= \frac{\text{抵抗 } R}{\text{インピーダンス } Z}
  3. 電力から求める:力率 =有効電力 P皮相電力 S= \frac{\text{有効電力 } P}{\text{皮相電力 } S}

問題文にリアクタンスの電圧(本問では 48 V)が示されていると、ついそれを使った複雑な計算が必要だと考えがちですが、力率を問われた際は「全体」と「抵抗分」の数値に注目するのが正解への近道です。今回の問題のように電圧がそのまま与えられている場合は、割り算ひとつで完結します。

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