令和7年度 上期 学科試験 問8 解説
合成樹脂製可とう電線管(PF管)による低圧屋内配線工事で,管内に断面積5.5mm2の600Vビニル絶縁電線(軟銅線)3本を収めて施設した場合,電線1本当たりの許容電流[A]は。ただし,周囲温度は30℃以下,電流減少係数は0.70とする。
- イ. 26
- ロ. 34 ✓ 正答
- ハ. 42
- ニ. 49
解説
5.5 の電線の許容電流(49A)に、問題文で与えられた電流減少係数(0.70)を掛け合わせて計算します。
[A]
端数処理に関する規定により、小数点以下第一位を 以下で切り捨てるため、 [A]となり、選択肢「ロ」が正解です。
絶縁電線の許容電流(基本値)を覚える
この種の問題を解くためには、まず「電線の太さ」に対する「許容電流(周囲温度30℃以下)」の値を暗記しておく必要があります。試験で頻出するサイズは以下の通りです。
単線(直径)の場合 ・1.6mm:27A ・2.0mm:35A ・2.6mm:48A ・3.2mm:62A
より線(断面積)の場合 ・2 :27A ・3.5 :37A ・5.5 :49A ・8 :61A
本問では「5.5 」が指定されているため、ベースとなる電流値は「49A」となります。単線の2.6mm(48A)と数値が近いため、混同しないように整理して覚えましょう。
電流減少係数が必要な理由
電線に電流が流れると、電気抵抗によって熱が発生します。電線を1本だけで転がしている状態であれば放熱されやすいですが、PF管などの管内に複数本の電線を収めると、熱がこもりやすくなります。
熱がこもると電線の絶縁被覆(ビニルなど)が溶けたり劣化したりする危険があるため、管に入れる電線の本数に応じて、安全に流せる電流量を減らして計算しなければなりません。この調整に使うのが「電流減少係数」です。
本問では係数が「0.70」と指定されていますが、実際の試験では係数自体を暗記しておく必要があるパターンも存在します。 ・3本以下:0.70 ・4本:0.63 ・5本または6本:0.56 という数値も合わせて覚えておくと、さらに確実に得点できます。
計算と端数処理のルール
第2種電気工事士の計算問題では、許容電流の計算結果に小数点が出た場合の処理ルールが決まっています。 内線規程では「計算結果において小数点以下第1位を5捨6入する」という考え方が一般的です。本問の計算結果は なので、小数点以下の を切り捨てて と判断します。
この計算パターンは、配線設計の分野で毎年必ずと言っていいほど出題されます。
- 電線の太さから基本の許容電流を導き出す
- 本数に応じた減少係数を掛ける
- 端数を処理する この3ステップを迷わず行えるように練習しておきましょう。