ITパスポート試験 / 平成21年度 秋期 ITパスポート試験 / 問9
certification-simodake-work

平成21年度 秋期 ITパスポート試験 問9 解説 マトリックス組織

2人又はそれ以上の上司から指揮命令を受けるが,プロジェクトの目的別管理と職 能部門の職能的責任との調和を図る組織構造はどれか。

  1. 事業部制組織
  2. 社内ベンチャ組織
  3. 職能別組織
  4. マトリックス組織 ✓ 正答

解説

この問題の正解はマトリックス組織です。

「2人以上の上司」「職能的責任と目的別管理の調和」というキーワードが出てきた時点で、迷わずマトリックス組織を選べるようにしましょう。

マトリックス組織の仕組みと構造

マトリックス組織とは、一人の従業員が、機能別の上司(例:人事部長、技術部長)と、特定のプロジェクトや製品別の上司(例:プロジェクトマネージャー)の両方から命令を受ける組織形態です。

通常、組織は「職能別組織」のように専門性で分けるか、「事業部制組織」のように扱う製品や地域で分けるかのどちらか一方が一般的です。しかし、どちらか一方だけでは限界があります。

例えば、専門性を重視して職能別に分けると、プロジェクト全体の進行管理が疎かになりがちです。一方で事業部制にすると、各部門で同じ技術をバラバラに開発するような無駄が生じやすくなります。これら双方の利点を組み合わせ、欠点を補い合うために考案されたのが、縦軸と横軸を掛け合わせたマトリックス(行列)構造です。

組織図の考え方

この組織をイメージする際、以下のような構造を思い浮かべると理解がスムーズです。

flowchart TD
    A["社員"] --> B["職能部門のリーダー"]
    A --> C["プロジェクトのリーダー"]

社員一人に対して上から複数の指揮系統が伸びています。この構造により、社員は専門的なスキルの追求を続けつつ、プロジェクトの目標達成に向けて動くという2つの役割を同時に果たすことが求められます。

なぜこの問題が重要なのか

マトリックス組織は、現代のITプロジェクトの現場で非常によく見られる形態です。システム開発の現場では、プログラマーやデザイナーといった専門職の人間が、特定のシステム開発プロジェクトに参加することが一般的です。

この時、社員は「人事上の管理(職能部門)」と「開発の指示(プロジェクト)」という二つの軸で動きます。この組織形態を理解することは、あなたが将来プロジェクトメンバーとして参加した際、なぜ複数の会議に出席しなければならないのか、なぜ上司が複数人いるように感じるのかといった、実際の職場環境の違和感を解消し、円滑に立ち回るための基礎知識となります。

試験対策としては、他の選択肢との違いを整理しておくことも重要です。

・職能別組織:営業、開発、経理など専門能力で分ける。一般的な会社形態。 ・事業部制組織:製品、地域、顧客別に独立した事業部を作る。一つの会社を複数並べたような構造。 ・マトリックス組織:これらを掛け合わせ、一人の部下が二人の上司を持つ。

これらの特徴を対比させることで、問題文の「2人又はそれ以上の上司」というフレーズが、マトリックス組織の固有の特徴であると瞬時に判断できるようになります。

参考リンク

学習の記録にははてなブックマーク!

気づいたこと・覚えたことをコメントにメモしよう