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平成21年度 秋期 ITパスポート試験 問82 解説 LANの転送時間計算

100M ビット/秒の伝送速度の LAN を使用して, 1G バイトのファイルを転送する のに必要な時間はおおよそ何秒か。ここで, 1G バイト=10⁹ バイトとする。また, LAN の伝送効率は 20%とする。

  1. ア 4
  2. イ 50
  3. ウ 400 ✓ 正答
  4. エ 5,000

解説

計算の手順

転送に必要な時間を求めるには、以下の3ステップで計算します。

  1. ファイルサイズをビット単位に変換する:1Gバイト=1,000,000,000バイト=8,000,000,000ビット(8×10^9ビット)
  2. 実効伝送速度を計算する:100Mビット/秒×0.2(伝送効率)=20Mビット/秒=20,000,000ビット/秒(20×10^6ビット/秒)
  3. ファイルサイズを実効伝送速度で割る:8,000,000,000ビット ÷ 20,000,000ビット/秒 = 400秒

単位の換算とビット・バイトの関係

この問題で最も重要なのは、データの単位を揃えることです。コンピュータの世界では、ファイルサイズは「バイト(Byte)」で表され、通信速度は「ビット(bit)」で表されることが一般的です。

・1バイト = 8ビット ・1G(ギガ) = 10^9(10の9乗) ・1M(メガ) = 10^6(10の6乗)

問題文で「1Gバイト = 10^9バイト」と定義されているため、これに8を掛けてビット単位に直す必要があります。通信速度の「100Mビット/秒」は、1秒間に100×10^6ビット送れることを意味します。単位を「ビット」に統一しないと計算が合わなくなる点に注意しましょう。


伝送効率の考え方

LANなどの通信環境では、理論上の最高速度(100Mビット/秒)がそのまま使えるわけではありません。データそのもの以外に、通信相手の確認や、データの到着を確認するための制御信号(オーバーヘッド)が必要になるためです。

伝送効率が20%ということは、理論速度のすべてが純粋なデータ転送に使われるわけではなく、実際には20%分しかデータ転送に寄与していないことを意味します。この「実効速度」を求める計算が、ネットワークの設計やトラブルシューティングの基礎となります。


なぜこの知識が重要なのか

実務において、この計算能力は「どれくらいの待ち時間が発生するか」を予測するために不可欠です。例えば、クラウドストレージに巨大なバックアップデータをアップロードする際、「回線の理論速度では数分で終わるはずなのに、実際には数時間かかっている」といった事態に直面することがあります。

このとき、回線の混雑状況やプロトコルのオーバーヘッド(伝送効率の低下)を考慮に入れられるエンジニアであれば、冷静に現実的な所要時間を算出できます。この問題は、単なる算数パズルではなく、「公称スペックと実効速度には大きな乖離がある」というネットワークの現実を理解しているかを問う、非常に実践的な教育意図を持っています。

参考リンク

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