ITパスポート試験 / 平成21年度 春期 ITパスポート試験 / 問10
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平成21年度 春期 ITパスポート試験 問10 解説 PPMの象限

プロダクトポートフォリオマネジメントでは,縦軸に市場成長率,横軸に市場占有率をとったマトリックス図を四つの象限に区分し,製品の市場における位置付けを分析して資源配分を検討する。四つの象限のうち,市場成長率は低いが市場占有率を高く保っている製品の位置付けはどれか。

  1. ア 金のなる木 ✓ 正答
  2. イ 花形製品
  3. ウ 負け犬
  4. エ 問題児

解説

この問題は、PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)の4つの象限を頭の中でマトリックスとして描けるかどうかがポイントです。縦軸に「市場成長率」、横軸に「市場占有率(シェア)」をとり、それぞれ「高い・低い」で分類します。今回の「市場成長率は低いが市場占有率は高い」という条件は、右下の象限に該当するため、それが「金のなる木」であると即座に判断します。

PPMが示す4つの位置付け

PPMでは、企業が限られた経営資源をどこに集中投下すべきかを判断するために、製品や事業を以下の4つに分類します。

・花形製品:成長率が高く、占有率も高い。売上は大きいが、シェアを維持・拡大するために多額の投資が必要な状態です。 ・問題児:成長率は高いが、占有率は低い。将来の「花形」になる可能性を秘めていますが、市場参入したばかりでシェアを伸ばすための先行投資がかさむ状態です。 ・金のなる木:成長率は低いが、占有率は高い。市場が成熟しておりこれ以上の大きな成長は見込めませんが、すでにシェアが高いため、安定して高い利益を生み出します。 ・負け犬:成長率が低く、占有率も低い。市場での競争力を失っており、利益は見込めない状態です。

迷わないための思考プロセス

試験会場で迷ったときは、製品の「ライフサイクル」と「お金の流れ」をイメージしてください。

まず、新しい製品が登場して成長する過程で、最初は認知度が低いため「問題児」としてスタートします。ここで投資が成功してシェアを勝ち取れば「花形」になり、市場自体の成長が止まってくると、シェアを維持するだけの安定した「金のなる木」へ移行します。最終的に市場が廃れるか競争に敗れると「負け犬」になります。

今回の問題文にある「市場成長率は低いが市場占有率を高く保っている」という状況は、すでに成熟した市場でシェアを独占している状態です。ここから利益を回収し、その利益を新しい「問題児」や「花形」の成長投資に回すという企業の戦略的な動きを思い浮かべると、正解の「金のなる木」が自然と導き出せます。

経営資源の最適配分という視点

この知識は、単なる試験対策を超えて、実際のビジネスシーンで「撤退基準」や「新規投資の判断」を行う際に使われます。例えば、金のなる木から得られたキャッシュを、次世代のスターとなるかもしれない問題児に投資するのか、あるいは負け犬から早々に撤退して傷を浅くするのかといった意思決定のフレームワークとして非常に強力です。

ITパスポートの出題意図としても、単に用語を暗記しているかではなく、企業が限られたリソースをどの製品に、どのタイミングで配分すべきかという経営管理の基礎概念を理解しているかが問われています。この分類を理解することで、ニュースや企業の決算資料を読んだ際に、その企業が現在どこに注力しているのかという「戦略の意図」を読み解けるようになります。

参考リンク

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