平成21年度 春期 ITパスポート試験 問47 解説 外部設計の作業
システム開発の外部設計において行う作業はどれか。
- ア 画面・帳票レイアウトの設計 ✓ 正答
- イ 性能要件の確定
- ウ 物理データの設計
- エ プログラムの設計
解説
この問題は、システム開発における「外部設計(基本設計)」と「内部設計(詳細設計)」の境界線を理解しているかを問うものです。「利用者から見える部分か、それともシステム内部の仕組みか」という視点で判断することで正解が導けます。
外部設計と内部設計の違い
システム開発の設計工程は、大きく分けて外部設計と内部設計の2段階に分類されます。
外部設計(基本設計)は、利用者の目に見える部分を定義する工程です。システムがどのような機能を持ち、どのような見た目で操作できるのか、ユーザーと合意形成を行うための設計図を作成します。今回正解となった画面レイアウトや帳票の出力形式は、まさに利用者がシステムを使いこなすために必須の要素です。
一方、内部設計(詳細設計)は、外部設計の内容を「コンピュータがどう動くか」という技術的な仕様に落とし込む工程です。プログラムをどう組み立てるか、データをどうデータベースに格納するかといった、エンジニア向けの設計を行います。
思考プロセス:利用者との接点に着目する
試験問題で「外部設計」が問われたら、まずは「これはエンドユーザーが触れる部分か?」と自問してみてください。
・画面や帳票のレイアウト:ユーザーが直接操作したり、結果を受け取ったりするため外部設計 ・物理データの設計:データベースのテーブル設計など、ユーザーからは見えないため内部設計 ・プログラムの設計:関数の作りや処理のアルゴリズムなど、中身の記述なので内部設計 ・性能要件の確定:これは企画段階や要件定義で行われることが多く、設計工程より前の段階(あるいは要件定義の延長)となります
このように、選択肢の各作業が「ユーザーに見える世界(外部)」と「システムが動くための技術的世界(内部)」のどちらに属しているかを振り分けることで、迷わず正解を選べるようになります。
開発現場における設計の位置付け
この知識は、実際の開発現場での役割分担を理解する上で重要です。
外部設計はクライアント(発注側)と開発者との橋渡しをする工程であり、ここで仕様を確定させることで、後工程での「言った言わない」といった手戻りを防ぎます。対して内部設計は、エンジニア同士が開発を行うための指示書となります。
ITパスポート試験では、工程の順序(要件定義→外部設計→内部設計→プログラミング→テスト)だけでなく、各工程で「誰のために」「何を作るのか」という本質を理解しておくことが、他の関連問題(工程管理やレビュー手法など)を解く際にも強力な武器となります。