平成21年度 春期 ITパスポート試験 問97 解説 業務量の計算
Aさんが1人で通販業務を行う場合,1週間の通販業務の業務量に対して,1日でできる業務量はどれだけか。
- ア. 1/8
- イ. 5/36
- ウ. 1/6
- エ. 2/9 ✓ 正答
解説
この問題は、グラフから読み取れるAさんの作業効率と、1日あたりの労働時間を組み合わせて計算することで解けます。手順は以下の通りです。
- グラフから、Aさんが全体の業務(100%)を完了するのに必要な合計時間(36時間)を特定する。
- 1時間あたりの業務量を とする。
- 1日の労働時間を8時間と仮定し、1日の業務量を として計算する。
- 結果を約分し、 を導く。
労働生産性と作業効率の考え方
この問題で扱われているのは、いわゆる「生産性」の基礎的な計算です。ITパスポート試験では、プロジェクトマネジメントや業務分析の分野で、こうした計算力がしばしば問われます。
ある作業を完了させるために必要な「総工数」がわかっているとき、それを限られたリソース(今回は1日の労働時間)でどれだけ消化できるかを算出する考え方です。ここでは「100%の業務を完了させるには36時間かかる」というグラフ上の情報を、時間あたりの進捗率に変換し、それを1日の枠に当てはめています。
問題解決のための論理的ステップ
この問題を解く際の思考プロセスは以下の順序で行うとスムーズです。
まず、グラフ上の情報である「完了までの時間(36時間)」を基準値として設定します。次に、問題文が求めている「1日の業務量」という単位を明確にします。ITの現場では、1日を8時間労働と定義することが一般的です。この前提条件に気づくことが、正答への重要な鍵となります。
計算式に直すと「1日の業務量 = 1時間あたりの進捗率 × 1日の労働時間」という構造になります。この式に数値を代入すると となります。これを分数として最もシンプルな形に約分すると が得られます。複雑な数式に見えても、単位を揃えて比率を求めるという算数の基本に立ち返ることが、間違いを防ぐ秘訣です。
実務における工数管理の重要性
こうした計算は、システム開発のプロジェクト管理において非常に重要なスキルです。たとえば、あるプログラミング作業を完了させるために必要な時間を工数(人時)と呼びますが、開発者が1日に平均何時間の稼働が可能かを把握しておかないと、納期の遅延や過重労働が発生します。
試験勉強で学ぶこうした計算は、単なるテスト対策ではなく、将来ITの現場で「どのタスクにどれくらいの期間が必要か」を見積もり、スケジュールを立てるための必須能力です。業務効率を数値で捉える習慣をつけておくことで、現場でプロジェクトの進捗を正確にコントロールする力が養われます。