ITパスポート試験 / 平成22年度 秋期 ITパスポート試験 / 問3
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平成22年度 秋期 ITパスポート試験 問3 解説 オフショア委託

アウトソーシング形態の一つであるオフショアアウトソーシングの事例として,適 切なものはどれか。

  1. ア 研究開発の人的資源として高い専門性を有する派遣社員を確保する。
  2. イ サービスデスク機能を海外のサービス提供者に委託する。 ✓ 正答
  3. ウ システム開発のプログラミング業務を国内のベンダ会社に委託する。
  4. エ 商品の配送業務を異業種の会社との共同配送に変更する。

解説

オフショアという言葉が持つ「海外」という意味と、アウトソーシングが持つ「外部委託」という二つの要素を組み合わせることで、正解を導き出すことができます。選択肢の中から、委託先が日本国外(海外)となっているものを見つけるのが最も効率的な解き方です。

オフショアとアウトソーシングの概念

アウトソーシングとは、自社の業務の一部を外部の専門業者に委託することを指します。自社で全てのリソースを抱えるのではなく、外部の知見や労働力を活用することで、業務の効率化や高品質化を図る手法です。

ここにオフショアという言葉が加わると、その委託先が「海外の企業や子会社」に限定されます。オフショア(Offshore)は、直訳すると「岸を離れて」という意味ですが、ビジネスの文脈では国境を越えた先、つまり海外を指します。これに対して、国内の業者に委託することはオンショアアウトソーシング、あるいは単にアウトソーシングと呼ばれます。

選択肢の分類と判断のプロセス

問題文にある各選択肢を、業務の形態と場所の観点から整理すると、正解が明確になります。

ア 研究開発の人的資源として高い専門性を有する派遣社員を確保する。 これは、外部から人を借りてくる形態ですが、自社の指揮命令下で働く「労働者派遣」に該当します。業務そのものを丸ごと外部に任せるアウトソーシングとは性質が異なります。

イ サービスデスク機能を海外のサービス提供者に委託する。 「委託する(アウトソーシング)」という形態であり、かつその場所が「海外」となっています。オフショアアウトソーシングの定義に完全に合致するため、これが正解です。

ウ システム開発のプログラミング業務を国内のベンダ会社に委託する。 「委託する(アウトソーシング)」ではありますが、場所が「国内」です。これは一般的な国内アウトソーシング、あるいはオンショアアウトソーシングと呼ばれる形態です。

エ 商品の配送業務を異業種の会社との共同配送に変更する。 これは物流の効率化を目指す業務改善の手法(共同配送)であり、外部への委託という側面はありますが、オフショアという要素は含まれていません。

オフショアアウトソーシングが活用される背景

この知識が実際のビジネス現場で重要視されるのは、企業がグローバルな視点でのコスト最適化を求められているからです。

かつてオフショアアウトソーシングは、主に人件費の安い国(インドや中国、東南アジア諸国など)にプログラミングやデータ入力といった作業を依頼し、大幅なコスト削減を狙うことが主な目的でした。これがオフショア開発やBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)の原型です。

しかし現代では、単なる安さだけではなく、特定の技術に長けた高度なIT人材を海外で確保するためや、時差を利用して24時間体制のサービスデスクを構築するためなど、より戦略的な理由で活用されています。

一方で、言葉の壁によるコミュニケーション不足や、現地の商習慣・法規制の違いといったリスクも存在します。ITパスポート試験でこの用語が問われるのは、ITシステムの運用や開発において、地理的な境界を超えたリソース活用が一般的な選択肢となっている現代のビジネス構造を理解させるためという意図があります。

参考リンク

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