ITパスポート試験 / 平成22年度 秋期 ITパスポート試験 / 問5
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平成22年度 秋期 ITパスポート試験 問5 解説 グリーンIT

PC やサーバ,ネットワークなどの情報通信機器の省エネや資源の有効利用だけでなく,それらの機器を利用することによって社会の省エネを推進し,環境を保護していくという考え方はどれか。

  1. ア エコファーム
  2. イ 環境アセスメント
  3. ウ グリーン IT ✓ 正答
  4. エ ゼロエミッション

解説

IT機器自体の省エネ(Green of IT)と、ITを活用した社会全体の環境負荷低減(Green by IT)という2つのキーワードに着目して、選択肢の中からITと環境保護が結びついた用語を選びます。

ITと環境保護を両立させるグリーンIT

グリーンITとは、環境に配慮したITのあり方を指す概念です。この概念には大きく分けて2つの側面があります。

1つ目は、IT機器そのものの消費電力を抑えたり、資源を有効活用したりすることです。これをGreen of ITと呼びます。具体的には、省電力設計のCPUを採用したPCや、サーバの台数を集約する仮想化技術、使っていない機器の電源を自動で切る制御などが含まれます。

2つ目は、ITを利用することによって、社会全体の活動を効率化し、環境負荷を減らすことです。これをGreen by ITと呼びます。例えば、テレワークを導入して交通移動による二酸化炭素排出を抑えることや、ペーパーレス化による森林資源の保護、スマートグリッドによる電力供給の最適化などが挙げられます。

問題文にある「情報通信機器の省エネ」が前者を、「機器を利用することによって社会の省エネを推進」が後者を指しており、この両面をカバーするのがグリーンITの定義です。

紛らわしい環境関連用語の判別

ITパスポート試験では、環境や社会貢献に関する用語が複数登場します。他の選択肢についても、ITとの関連性の有無で整理しておきましょう。

エコファームは、堆肥などを用いた土づくりを行い、化学肥料や農薬の使用を低減する環境保全型農業に取り組む農業者のことです。ITを主軸とした用語ではありません。

環境アセスメントは、大規模な開発事業(ダムや道路の建設など)を行う際に、その事業が環境にどのような影響を及ぼすかを事前に調査・予測・評価する仕組みです。環境影響評価とも呼ばれます。

ゼロエミッションは、生産活動から排出される廃棄物を限りなくゼロにすることを目指す考え方です。ある産業の廃棄物を別の産業の原料として再利用する循環型社会の構築を目標としています。

なぜグリーンITが重視されるのか

現在、世界中でデジタル化が進む一方で、データセンターの電力消費量は爆発的に増加しています。そのため、ITの利便性を享受しつつ持続可能な社会を維持するためには、グリーンITの考え方が不可欠です。

この知識は、単なる試験対策にとどまらず、企業の社会的責任(CSR)やSDGs(持続可能な開発目標)への取り組みを理解する上でも役立ちます。例えば、企業がクラウドサービスを選定する際に、そのデータセンターが再生可能エネルギーで運営されているかを確認するといった行動は、グリーンITを実践する具体的な場面の一つといえます。

問題の構造としては、ITという手段が、環境負荷の「原因」であると同時に「解決策」でもあるという二面性を理解しているかを問うています。ITパスポート試験では、技術的な知識だけでなく、このようにITが社会や環境に与える影響を問う問題が頻出するため、用語の本質的な意味を押さえておくことが重要です。

参考リンク

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