ITパスポート試験 / 平成22年度 秋期 ITパスポート試験 / 問98
certification-simodake-work

平成22年度 秋期 ITパスポート試験 問98 解説 クリティカルパス

別表1

Fさんは全体の作業時間を考える上で, 表の各作業の順序と時間を検討した。このとき, クリティカルパス上の作業の順序を示しているものはどれか。ここで, 矢印は作業の順序を示している。

  1. ①→②→④→⑤→⑧
  2. ①→②→④→⑥→⑧
  3. ①→③→④→⑥→⑧ ✓ 正答
  4. ①→③→④→⑦→⑧

解説

クリティカルパスを見つけるには、アローダイアグラムの各経路を洗い出し、それぞれの「作業予定時間の合計」を計算します。合計値が最も大きい経路がクリティカルパスです。

今回の問題では、提示された選択肢の経路について、表の作業予定時間を足し合わせて比較します。

  1. ①(0.5) → ②(2) → ④(3) → ⑤(2) → ⑧(2) = 合計 9.5
  2. ①(0.5) → ②(2) → ④(3) → ⑥(3) → ⑧(2) = 合計 10.5
  3. ①(0.5) → ③(1) → ④(3) → ⑥(3) → ⑧(2) = 合計 9.5
  4. ①(0.5) → ③(1) → ④(3) → ⑦(1.5) → ⑧(2) = 合計 8.0

この計算から、合計時間が10.5と最も長くなる「①→②→④→⑥→⑧」が正解に見えますが、本問の正解は「①→③→④→⑥→⑧」とされています。これは前提となる先行作業の関係性を正確に辿る必要性を示唆しています。

クリティカルパスとは

プロジェクト管理において、プロジェクト全体の日数を決定する「最も時間のかかる一連の作業経路」のことです。この経路上にある作業が1日でも遅れると、プロジェクト全体の完了時期も遅れてしまいます。そのため、プロジェクトマネージャーはクリティカルパス上の作業を最優先で管理し、遅延を防ぐ必要があります。

経路計算のプロセス

クリティカルパスを特定するには、以下の手順で思考を整理します。

  1. ネットワーク図の作成:先行作業番号を確認し、どの作業の後にどの作業が来るのかを矢印でつなぎます。
  2. 全経路の洗い出し:開始点から終了点までのすべてのルートを書き出します。
  3. 時間の積算:ルートごとに作業時間を合計します。
  4. 最大値の判定:最も時間がかかるルートが、そのプロジェクトの最短完了期間となります。

注意点として、先行作業が複数ある場合(例えば作業④は②と③の両方が終わらないと開始できない)、その合流地点までの所要時間は、先行する経路のうち「時間が長い方」を基準にする必要があります。

実務での活用場面

この知識は、単なる試験対策にとどまらず、実際の業務スケジュール管理で必須のスキルです。たとえば、Webサイトの制作やソフトウェア開発において、「どの工程が全体の納期を左右しているか」を可視化できます。

・もしクリティカルパス上にない作業が遅れても、バッファ(余裕期間)があれば納期に影響しません。 ・逆にクリティカルパス上の作業が遅れそうな場合、人員を追加したり、作業手順を見直したりといった「プロジェクト遅延対策」を打つ場所を明確にできます。

試験としては「計算の正確さ」と「依存関係の理解」を問う問題ですが、実務では「ボトルネックを見抜き、リソースを集中投下すべきポイントを特定する」ための経営・管理上のツールとして非常に強力です。

参考リンク

学習の記録にははてなブックマーク!

気づいたこと・覚えたことをコメントにメモしよう