ITパスポート試験 / 平成22年度 春期 ITパスポート試験 / 問20
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平成22年度 春期 ITパスポート試験 問20 解説 BSCの評価指標

消費財メーカにおけるBSC(バランススコアカード)で,顧客の視点に関する業績 評価指標として,最も適切なものはどれか。

  1. ア 開発効率
  2. イ キャッシュフロー
  3. ウ 市場占有率 ✓ 正答
  4. エ 特許取得件数

解説

バランススコアカード(BSC)の4つの視点を理解し、各指標がどの視点に分類されるかを判別することで正解を導き出します。「顧客」に関する評価指標であるかどうかという点に注目しましょう。

4つの視点で戦略を整理する

バランススコアカードは、企業のビジョンと戦略を達成するために、以下の4つの視点からバランスよく業績を評価する手法です。

  1. 財務の視点:株主や投資家に対し、どのように見えるか(売上、利益、キャッシュフローなど)
  2. 顧客の視点:顧客に対し、どのように見えるか(満足度、市場占有率、顧客維持率など)
  3. 業務プロセスの視点:顧客や株主を満足させるために、どの業務に卓越すべきか(開発期間、不良品率、生産効率など)
  4. 学習と成長の視点:変化や改善を継続するために、どのように組織や人を活性化させるか(従業員満足度、研修実施数、特許取得件数など)

今回の問題では「顧客の視点」を問われています。企業が市場の中で顧客からどう認識され、どれだけ選ばれているかを示す指標を探す必要があります。

選択肢から正解を導き出す思考プロセス

「顧客」と関わりの深い指標かどうかを検討していきます。

・市場占有率(選択肢ウ)は、競合他社と比較して自社の商品がどれだけ顧客に支持されているかを示します。これは間違いなく顧客からの評価を反映するため、正解となります。

・キャッシュフロー(選択肢イ)は、資金の出入りを示すため「財務の視点」です。

・開発効率(選択肢ア)は、ものづくりのプロセスにおけるパフォーマンスであるため「業務プロセスの視点」です。

・特許取得件数(選択肢エ)は、組織の技術力や個人のスキル向上を象徴するため「学習と成長の視点」に分類されます。

なぜ複数の視点で評価するのか

ビジネスの世界では、利益という「財務の結果」だけを追っていると、中長期的な競争力が失われるリスクがあります。例えば、利益を出すために過度なコストカットを行うと、顧客満足度が下がったり、社員のスキルアップがおろそかになったりします。

この手法は、短期的な利益(財務)と、それを生み出すための源泉(顧客、プロセス、成長)を因果関係でつなぐために活用されます。「市場占有率」を高めることができれば、将来的な「財務」の結果につながり、そのためには優れた「業務プロセス」と社員の「学習」が必要であるという一連のストーリーを、経営陣だけでなく従業員全体で共有するために非常に有効なツールです。

試験では「どの視点に何が含まれるか」を混同させようとする問題が頻出します。視点名を聞かれたときに「誰からの評価か」「何のための指標か」をイメージできるようにしておきましょう。

参考リンク

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