平成22年度 春期 ITパスポート試験 問32 解説 PDCAサイクルのAct
サービスマネジメントのPDCAサイクルのうち, A (Act) で実施することはどれか。
- ア サービスマネジメントの適用範囲や必要な資源などを明確にする。
- イ 資源の活用状況の測定やプロセスの監視を行う。
- ウ 資源の活用に関する改善目標の設定やプロセスの改善などを行う。 ✓ 正答
- エ 割り当てられた資源の管理や, サービスデスク及び運用者を含むチームの管理などを行う。
解説
この問題は、PDCAサイクルの各フェーズにおける「役割」を理解しているかが問われています。A(Act:処置)は、評価結果に基づいた「改善」や「次の計画への反映」を行う段階であることを判断基準にします。
PDCAサイクルの4段階とは
PDCAサイクルは、継続的な業務改善を行うための手法です。それぞれのアルファベットには明確な役割があります。
- P(Plan:計画) 目標を設定し、それを達成するための具体的な手順や計画を立てます。
- D(Do:実行) 計画に基づいて業務を実行します。
- C(Check:評価) 実行結果が計画通りかを確認し、測定や分析を行います。
- A(Act:処置) 評価の結果、計画通りにいかなかった点や、さらなる効率化の余地がある点を見直し、改善や次期サイクルへの反映を行います。
選択肢の判断プロセス
問題文で問われているA(Act)を見つけるために、他の選択肢がどの段階に該当するかを仕分けます。
- 選択肢ア:適用範囲や資源の明確化は、事前の「計画」段階にあたるためP(Plan)です。
- 選択肢イ:資源の活用状況の測定や監視は、状況を把握するプロセスであるためC(Check)です。
- 選択肢エ:資源の管理やチームの管理・運営は、日々の「実行」段階であるためD(Do)です。
このように、それぞれの選択肢がどのフェーズで行われるべき行動かを照らし合わせることで、最後に残ったウが唯一のA(Act)であると導き出せます。
現場で求められるPDCAの役割
試験問題としてはフェーズの区別が主眼ですが、実務の現場では、このサイクルを「いかに止めないか」が重要です。多くの職場ではDo(実行)で止まってしまい、Check(評価)やAct(改善)がおろそかになりがちです。
例えば、新しい業務ツールを導入した際、使い方のマニュアルを作るのがP、実際に運用するのがD、ツールを使った作業時間を計測するのがC、そして「ここが使いにくいから操作フローを変えよう」「次の月はこう改善しよう」と修正を加えるのがAです。ITパスポートで学ぶこの概念は、個人のタスク管理から組織の品質管理(ISOなど)まで、あらゆるビジネスプロセスの根幹となる考え方です。