平成22年度 春期 ITパスポート試験 問91 解説 クリティカルパス
作業内容定義では, 作業分割で作成したWBSを基に, 担当, 工数を加えた表を作成した。次の表はその一部を示したものである。画面設計での作業5の作業間には次の図に示す順序関係があるとき, 画面設計のクリティカルパスの作業日数はどれか。図では, 作業の流れを矢印で, 作業名を矢印の上又は下に示している。
- 5
- 9
- 10 ✓ 正答
- 15
解説
アローダイアグラムにおけるクリティカルパスの計算は、すべての可能な経路を洗い出し、それぞれの作業日数を合計して最大値を見つけることで行います。
作業経路と日数の計算
表から各作業の工数を確認し、図に示された経路に当てはめます。画面設計に関する作業の順序関係は以下のようになっています。
画面一覧(4日) → 画面フロー(6日) 合計:4 + 6 = 10日
画面レイアウト(3日) → 画面出力項目(2日) 合計:3 + 2 = 5日
この中で日数が最大となる経路は「画面一覧 → 画面フロー」の10日となります。これがプロジェクト全体の最短終了日数を決定するクリティカルパスです。
アローダイアグラムとクリティカルパスの考え方
アローダイアグラム(PERT図)は、プロジェクトの工程管理で非常によく使われる手法です。ここで重要な概念が「クリティカルパス」です。
クリティカルパスとは、プロジェクト全体の中で最も長い作業経路のことを指します。なぜ「最も長い経路」が重要なのかというと、この経路上の作業が1日でも遅れると、プロジェクト全体の納期も1日遅れてしまうからです。逆に、クリティカルパス上にない作業には「余裕(フロート)」があり、多少遅延しても全体の納期には影響しない場合があります。
プロジェクト管理における活用
この考え方は、システム開発だけでなく、日々の業務効率化にも応用できます。
例えば、イベントの準備や資料作成をするとき、すべてを同時に進めることはできません。先行する作業が終わらないと着手できない「依存関係」が存在します。このとき、どの作業が全体の納期を握っているのかを意識することで、重点的にリソース(人や時間)を投入すべきポイントが見えてきます。
試験対策としては、アローダイアグラムを見たらまず「始点から終点まで、すべての経路を書き出すこと」を徹底してください。今回の問題のように、複数の並行する道筋がある場合、それぞれを足し合わせ、最も大きな数値を選ぶという手順さえ守れば、確実に正解を導き出せます。