ITパスポート試験 / 平成22年度 春期 ITパスポート試験 / 問96
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平成22年度 春期 ITパスポート試験 問96 解説 貸出管理の抽出条件

貸出日を含んで2週間を超えても返却していない社員に対して,連絡するために 調査を行った。該当者を抽出する方法として,適切なものはどれか。

  1. 貸出表の貸出日が空白値で,かつ,返却日が調査日から2週間以内のレコードを抽出する。
  2. 貸出表の貸出日が調査日から2週間以上前のレコードを抽出する。
  3. 貸出表の返却日が空白値で,かつ,貸出日が調査日から2週間以上前のレコードを抽出する。 ✓ 正答
  4. 貸出表の返却日が空白値のレコードを抽出する。

解説

この問題は、データベースから特定の条件を満たすデータを抽出(検索)するための論理条件を組み立てる問題です。正解を導くための鍵は「状態」と「期間」という2つの条件を、AND(かつ)で結びつけることです。

データの状態を条件式に変換する

データベースにおいて「まだ返却されていない」という状況をどのように表現するかを考えるのが第一歩です。貸出表には通常「貸出日」と「返却日」が記録されています。返却されたものは日付が入っていますが、返却されていないものは「日付が入っていない=空白(NULL)」となります。したがって、条件の前半は「返却日が空白値であること」になります。

次に「貸出日を含んで2週間を超えている」という期間の条件を考えます。これは「貸出日から今日(調査日)までが2週間以上経過している」ということです。つまり、「貸出日」が「調査日」から見て過去に遡り、その期間が2週間以上であるレコードを絞り込む必要があります。

これら2つの条件を「かつ(AND)」で組み合わせることで、「返却が未完了」かつ「期限切れ」という、連絡が必要な対象者を正確に抽出できます。

抽出条件を絞り込むための思考ステップ

選択肢を検討する際は、以下のステップで「絞り込みの網」が適切かを判断します。

  1. 状態の確認:返却日を確認する。空白値であれば未返却であり、連絡対象の可能性がある。
  2. 期間の確認:貸出日を確認する。調査日との差が2週間を超えていれば、期限を過ぎている。
  3. 結合:これら2つが両方とも成立(AND)している必要がある。

誤った選択肢を排除する際もこのロジックが役立ちます。例えば「返却日が空白値のレコード」だけでは、今日借りたばかりの人まで抽出されてしまいます。逆に「貸出日が2週間以上前」だけでは、すでに返却済みで問題ない人まで含まれてしまいます。このように、条件を過不足なく指定する「論理演算」の感覚を養うことが、データベース操作の基本となります。

実社会における検索条件の重要性

この問題で問われている技術は、実務上の情報システム開発やデータ分析で非常に重要です。例えば、在庫管理システムで「出荷待ちの注文」を抽出したり、顧客管理システムで「最近1年以上購入がない休眠顧客」を特定したりする際、全く同じ考え方を用います。

ITパスポート試験でこの問題が出るのは、単にSQLの文法を知っているかではなく、「業務上の要件を正しく論理式に変換できるか」という情報処理の基礎的な素養を問うためです。システム開発において、条件設定の漏れは業務上のミス(連絡漏れや不要な連絡)に直結するため、論理的な正確さが求められるのです。

参考リンク

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