平成24年度 秋期 ITパスポート試験 問27 解説 流通システムと商品コード
問27 流通システムや販売情報システムなどで用いられている商品コードはどれか。
- ア ASCII
- イ EUC
- ウ JAN ✓ 正答
- エ JIS
解説
流通システムや販売情報システムなどで用いられる商品コードを選ぶ問題です。スーパーやコンビニで商品に貼られているバーコードの下にある数字の羅列を想像すれば、解答は容易に見つかります。
流通の基盤を支える商品識別コード
この問題は、商品管理の現場で実際に使われている「商品コード」が何かを問うています。正解のJANコードは、スーパーマーケットやコンビニエンスストア、書店などで広く利用されている、商品の識別と情報管理に不可欠なシステムです。
JANコードとは?
JANコードは「Japanese Article Number」の略で、現在は国際的な規格である「GS1事業者コード」の日本における呼称として位置づけられています。商品のバーコードに印字されている数字の羅列がこれにあたります。
- 構成: 通常は13桁(標準タイプ)または8桁(短縮タイプ)の数字で構成されます。
- 国コード: 最初の2桁または3桁で、商品がどの国のものかを示します(日本の場合は「49」または「45」)。
- 事業者コード: メーカーや販売元などの事業者を識別するコードです。
- 商品アイテムコード: 事業者がその商品に割り当てた固有のコードです。
- チェックデジット: 読み取り間違いがないかを検査するための数字です。
- 役割: JANコードは、商品を一意に識別するために使われます。レジでバーコードリーダーがJANコードを読み取ると、POSシステム(販売時点情報管理システム)はJANコードをキーにしてデータベースから商品名、価格、在庫状況などの情報を瞬時に引き出します。これにより、正確な会計処理、在庫管理、売上分析などが可能になります。
JANコードの管理と普及は、日本では一般財団法人 流通システム開発センター(GS1 Japan)が行っています。
他の選択肢はなぜ誤りなのか
選択肢に挙がっている他のコードもIT分野では重要な概念ですが、商品そのものを識別するコードとは異なります。
- ア ASCII (American Standard Code for Information Interchange)
- これは、コンピューターが文字を表現するための「文字コード」の一種です。英語のアルファベット、数字、記号などにそれぞれ固有の数値を割り当て、コンピューターがテキストデータを処理できるようにします。商品コードのように、個々の商品を識別する目的で使われるものではありません。
- イ EUC (Extended Unix Code)
- これもまた「文字コード」の一種で、主にUNIX系OSで日本語を扱うために開発されました。JISコードをベースにしています。こちらも商品そのものを識別するコードではありません。
- エ JIS (Japanese Industrial Standards)
- これは「日本産業規格」のことで、日本の国家標準です。工業製品の品質、性能、試験方法、用語、記号など、多岐にわたる分野で標準化された規格を定めています。例えば、ねじの寸法や工業製品の耐久試験方法などがJIS規格として定められています。特定の「商品コード」そのものではなく、様々な規格の総称です。ただし、JIS規格の中に特定のコード体系が定められている場合もあります(例: JIS X 0208 は日本語の文字コードに関するJIS規格)。
日常生活とITをつなぐ知識
この問題は、私たちが普段の生活で何気なく目にしているバーコードが、実はどのようなITシステムと連携しているのか、その基礎的な知識を問うものです。ITパスポート試験では、ITの専門知識だけでなく、社会とITがどのように結びついているかという視点も重視されます。
JANコードは、POSシステム、在庫管理システム、受発注システムなど、流通・小売業界の根幹をなす多くの情報システムで中心的な役割を担っています。この知識を学ぶことで、単にコードの名前を覚えるだけでなく、バーコードスキャナが読み取ったデータがどのように処理され、売上や在庫に反映されるのか、といった一連のビジネスプロセスを理解するきっかけになります。
IT技術は私たちの身の回りの様々な場所で活用されており、その一つがこの商品コードシステムです。このような身近な事例を通じてITの仕組みを理解することは、試験対策だけでなく、実社会でのIT活用能力を高める上でも非常に役立ちます。