平成24年度 秋期 ITパスポート試験 問84 解説 ルータの機能
問84 ネットワークを構成する機器であるルータの機能の説明として、適切なものはどれれか。
- ア LANケーブル同士を接続し、ケーブルから受信した信号を増幅して他方のケーブルに送信する。
- イ 異なるネットワークを相互接続し、パケットの中継を行う。 ✓ 正答
- ウ 同一LAN内の機器を接続し、パケットの中継を行う。
- エ 光ファイバのLANケーブルと銅線のLANケーブルを接続し、ケーブル上の信号を相互変換する。
解説
ルータの役割を見抜くポイント
ルータを選択する際は「ネットワークの境界線」という言葉をキーワードにしてください。ルータは異なるネットワーク同士をつなぐ「門番」のような存在です。選択肢の中で、ネットワークの種類をまたぐ役割を果たしているものを選べば正解にたどり着けます。
ルータと他のネットワーク機器の境界線
ネットワーク機器にはそれぞれ専門的な役割があります。混同しやすい機器とルータの機能を比較すると、違いが明確になります。
- ルータ:異なるネットワーク同士(例:社内LANとインターネット)を接続し、パケット(データの小包)を最適な経路で送り届けます。
- スイッチングハブ:同一ネットワーク内で、接続された機器(PCやプリンタ)を相互に接続します。宛先のMACアドレスを見てデータを振り分けます。
- リピータ:電気信号が減衰するのを防ぎ、信号を増幅して遠くまで届くようにします。
- コンバータ:メディアコンバータとも呼ばれ、異なる伝送媒体(光ファイバとLANケーブルなど)の間で信号を変換します。
この問題では、アがリピータ、ウがスイッチングハブ、エがコンバータの説明になっています。ルータだけが「異なるネットワーク同士の橋渡し」という唯一無二の役割を担っていることがわかります。
経路制御という司令塔の役割
なぜルータが重要なのか。それは、インターネットという巨大なネットワークの海において、パケットが迷子にならないよう「宛先までの地図」を持っているからです。
ルータにはルーティングテーブルという経路情報が格納されています。パケットを受け取ると、その宛先IPアドレスを確認し、自分の持っている地図(ルーティングテーブル)をもとに「次はどのネットワークへ渡せば最短で届くか」を判断します。この高度な判断を行っているのがルータです。
ネットワーク構築におけるルータの立ち位置
この知識は、実際のネットワーク設計やトラブルシューティングの現場で必須となります。例えば、社内LANからWebサイトに接続できないというトラブルが発生した際、「スイッチングハブまではデータが届いているのか?」「その先のルータでパケットが止まっていないか?」といった切り分けが必要になります。
ITパスポート試験では、これらの機器を単なる名称だけでなく「OSI基本参照モデルのどの階層(ルータはネットワーク層)で動作し、何を基準(IPアドレス)にデータを転送するのか」という視点で整理しておくと、応用問題にも強くなります。