平成25年度 秋期 ITパスポート試験 問21 解説 Bluetoothの活用
携帯電話機や家電などで用いられる無線通信の標準化規格であるBluetoothの活用事例はどれか。
- ア 1台の家庭用ゲーム機に,2個のコントローラを無線で接続する。 ✓ 正答
- イ カーナビゲーションシステムで人工衛星からの信号を受信する。
- ウ 携帯電話機でQRコードを読み取る。
- エ 自動改札機にかざされたIC乗車カードの情報を読み取る。
解説
Bluetoothの特性を見抜く
Bluetoothは、数メートルから数十メートル程度の極めて狭い範囲で、デジタル機器同士を直接つなぐ「近距離無線通信」の代表的な規格です。この問題を解くには、選択肢の中から「機器同士を無線で短距離接続するもの」を探すという手順をとります。
機器を直接つなぐBluetoothの役割
Bluetoothは、キーボード、マウス、ヘッドセット、そしてゲーム機のコントローラなど、従来はケーブルで接続していた周辺機器を「コードレス化」するために開発されました。消費電力が少なく、複雑な設定なしに機器同士をペアリング(接続)できるのが最大の特徴です。
選択肢にある「ゲーム機のコントローラ」は、まさにBluetoothの得意分野です。ケーブルを排除することで、プレイヤーはテレビやゲーム機本体から離れた位置で操作ができるようになり、利便性が大幅に向上します。このように、パーソナルな空間で身近な機器を無線化する仕組みがBluetoothです。
なぜ他の選択肢はBluetoothではないのか
他の選択肢を検討すると、それぞれが別の技術や用途に基づいていることがわかります。
- イのカーナビが人工衛星からの信号を受信する技術は「GPS」です。これは衛星からの電波を一方的に受信する仕組みであり、Bluetoothのような双方向の機器通信とは性質が異なります。
- ウのQRコードは、カメラで画像を読み取る「光学読み取り」技術です。電波を使う無線通信ではありません。
- エのIC乗車カードを自動改札機にかざす技術は「NFC(Near Field Communication)」や「FeliCa」などが該当します。これらはBluetoothよりもさらに通信距離が短い(数センチ程度)近接通信技術であり、セキュリティや決済速度を優先する場合に用いられます。
規格を分類する視点
ITパスポート試験において、無線通信の問題は「通信距離」と「目的」で分類すると整理しやすくなります。
- 広域:モバイルネットワーク(4G/5Gなど)
- 中距離:無線LAN(Wi-Fi、インターネット接続用)
- 近距離:Bluetooth(周辺機器接続用)
- 超近距離:NFC/FeliCa(決済・認証用)
今回の問題は、日常生活で何気なく使っている無線技術の背後に、それぞれ異なる役割と規格があることを理解しているかを問うものです。私たちが普段使うスマートフォン一つとっても、Wi-Fiで動画を読み込み、Bluetoothでワイヤレスイヤホンをつなぎ、駅の改札ではNFCを使って通過するというように、複数の規格が組み合わさって動いています。こうした「技術の棲み分け」を意識することで、IT機器への理解がより実践的になります。