ITパスポート試験 / 平成25年度 秋期 ITパスポート試験 / 問33
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平成25年度 秋期 ITパスポート試験 問33 解説 サービスレベル合意書

利用者がITサービスプロバイダと契約する際, 双方の間でサービスの品質と範囲 を明文化する文書はどれか。

  1. ア サービスカタログ
  2. イ サービス文書
  3. ウ サービスレベル合意書 ✓ 正答
  4. エ サービスレベル要件

解説

「サービスの品質」「範囲」「契約」「合意」というキーワードが出てきたら、迷わずサービスレベル合意書(SLA)を選びます。出題文にある「双方の間で合意した」という点が、答えを確定させる決定的な判断基準です。

サービスレベル合意書(SLA)とは何か

サービスレベル合意書(Service Level Agreement:SLA)は、ITサービスの提供者と利用者の間で、「どのような品質のサービスを」「どこまでの範囲で提供するか」を具体的に定めた契約書のことです。

例えば、クラウドサービスを利用する場合、「24時間365日稼働させる」「障害発生時の対応時間は何分以内にする」「万が一、月間の稼働率が99.9%を下回った場合は料金を減額する」といった具体的な数値目標や責任の所在が記載されます。これにより、後から「思っていた品質と違う」といったトラブルを未然に防ぐことができます。

選択肢をどう見分けるか

他の選択肢は、SLAと混同しやすいITサービスマネジメントに関連する用語です。

ア サービスカタログ ITサービス提供者が、「自分たちはどのようなサービスを提供できるか」を一覧にまとめたメニュー表のようなものです。レストランのメニュー表を想像してください。SLAが個別の契約書であるのに対し、サービスカタログは提供可能なサービス全体のリストという点で異なります。

エ サービスレベル要件(SLR) これは利用者が「これくらいの品質でサービスを提供してほしい」という要望をまとめたものです。契約前の話し合い段階で出てくるものであり、最終的に合意して契約書になったものがSLAです。

なぜこの知識が試験で重要なのか

ITサービスマネジメントの目的は、ITを利用する側のビジネス目標を達成することにあります。しかし、提供者と利用者で「サービスの品質」に対する認識が食い違っていると、満足のいく結果は得られません。

この問題の教育的意図は、契約の重要性を理解することにあります。ビジネス現場では、感覚や口約束だけでITサービスを進めることは極めて危険です。数値目標を設定し、文書として合意を残すという一連の流れは、ITパスポートがカバーするITマネジメントの最も基本的なスキルといえます。

現場でどう役に立つか

実務において、社内の情報システム部門や外部のベンダーに対して要望を出す際、曖昧な言葉を避けるためにこの概念が役立ちます。

「なるべく早く直してほしい」ではなく、「障害発生から何分以内に復旧させるというSLAを結ぼう」と提案できるようになれば、トラブルを大幅に減らすことができます。この問題で学んだ概念は、ビジネスにおける「責任の範囲を明確にするための共通言語」として非常に強力なツールとなります。

参考リンク

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