平成25年度 秋期 ITパスポート試験 問65 解説 通信プロトコルの役割
通信プロトコルの説明のうち,適切なものはどれか。
- ア DHCPはWeb閲覧のプロトコルである。
- イ FTPはファイル転送のプロトコルである。 ✓ 正答
- ウ NTPは設定するIPアドレスなどの情報をサーバから取得するプロトコルである。
- エ POPはメールクライアントがメールを送信するプロトコルである。
解説
この問題は、主要な通信プロトコルが「何の目的で」「どの通信を行うためのものか」を正しく結びつけられるかを問う知識問題です。各選択肢のキーワードを見て、プロトコル名と役割が一致しているかを一つずつ確認することで正解を導き出せます。
通信プロトコルの基本役割
プロトコルとは、コンピュータ同士が通信を行うための「約束事」です。ITパスポート試験では、以下のような代表的なプロトコルが頻出します。
・FTP(File Transfer Protocol):ファイルを転送するためのプロトコルです。 ・HTTP(HyperText Transfer Protocol):Webページを閲覧(Webサーバと通信)するためのプロトコルです。 ・DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol):コンピュータにIPアドレスなどを自動的に割り当てるためのプロトコルです。 ・NTP(Network Time Protocol):ネットワーク上の機器の時刻を同期させるためのプロトコルです。 ・SMTP(Simple Mail Transfer Protocol):メールを送信するためのプロトコルです。 ・POP(Post Office Protocol):メールを受信するためのプロトコルです。
誤った選択肢を排除する思考プロセス
各選択肢を吟味する際は、プロトコルの名称と用途の組み合わせが正しいかを判断します。
・ア:DHCPは「IPアドレスの自動割り当て」です。「Web閲覧」はHTTPですので誤りです。 ・イ:FTPは「File Transfer」の名の通り「ファイル転送」です。これが正解です。 ・ウ:NTPは「時刻同期」を行うものです。「IPアドレスなどの情報を取得する」のはDHCPの役割なので混同しないよう注意しましょう。 ・エ:POPは「メール受信」です。メールを送信するのはSMTPですので、役割が逆転しています。
このように、混同しやすいプロトコル同士を対比させ、それぞれの「本来の役割」を定義から引き出すのが試験での定石です。
実務やシステム設計における重要性
この知識は、ネットワークトラブルの原因切り分けや、システム構築の設計図(構成図)を読み解く場面で直結します。
例えば、社内ネットワークで「メールが送れないが、Webサイトは閲覧できる」というトラブルが起きたとき、プロトコルの知識があれば「SMTPサーバーの設定に問題があるのではないか」「通信経路でSMTP通信がブロックされていないか」と仮説を立てることができます。また、クラウドサービスを利用する際にも、どのような通信許可(ファイアウォール設定)が必要かを判断する基礎となります。試験対策としては、単に暗記するだけでなく「このプロトコルは日常のどの動作を支えているか」という視点を持つことが、記憶の定着と応用力の向上につながります。