ITパスポート試験 / 平成25年度 秋期 ITパスポート試験 / 問90
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平成25年度 秋期 ITパスポート試験 問90 解説 問題と原因の因果関係

別表1

問90 Mさんは, 改善策を検討する前に〔業務改善の企画書作成に関する上司からの指 示〕の(1)に基づいて, 発生している問題とその原因との関係を論理的に整理した。 発生している問題とその原因との関係を〔事務担当者へのインタビュー結果メモ〕 から整理したものとして, 適切なものはどれか。 なお, (a) → (b)という記述は, (a)が原因となって(b)という問題が発生したと いう関係を表している。

  1. ア クレームの発生 → 誤発送の発生 → 残業の増加
  2. イ 誤発送の発生 → クレームの発生 → 残業の増加 ✓ 正答
  3. ウ 誤発送の発生 → 残業の増加 → クレームの発生
  4. エ 残業の増加 → クレームの発生 → 誤発送の発生

解説

論理的な因果関係を問う問題では、事象が起きる「時間軸」と、原因が結果を生み出す「直接的な連鎖」を追うのが鉄則です。この問題の場合、「何かミスが起きた(原因)」→「その結果として顧客から文句が出る(中間的な問題)」→「対応に追われて仕事が長引く(最終的な結果)」という時系列の流れを意識すれば、選択肢イが導き出せます。

論理的思考における因果関係の整理

業務改善の現場では、いきなり対策を考えるのではなく、まずは「なぜその問題が起きているのか」を客観的な因果関係に分解することが不可欠です。この問題で問われているのは「事象の依存関係」です。

誤発送が発生しなければ、クレームは入りません。また、クレームが入らなければ、その事後処理のための残業は発生しません。このように、ある事象が「他の事象を引き起こすきっかけ」になっているかを確認します。

この問題の構造は、以下のように視覚化できます。

誤発送(起点となる原因) ↓ クレームの発生(誤発送によって引き起こされる事象) ↓ 残業の増加(クレーム対応という負荷によって引き起こされる結果)

なぜ他の選択肢は誤りなのか

他の選択肢を検討すると、因果関係が逆転していたり、論理が飛躍していたりすることが分かります。

アの場合:クレームが先にあってから誤発送が起きているように見えますが、通常は逆です。誤発送という「業務上のミス」があるからこそ、お客様からの「クレーム」が発生します。

ウの場合:誤発送からいきなり残業に飛んでいますが、これでは「なぜ残業が増えたのか」というプロセスが抜けています。今回のケースでは、インタビュー結果を整理して「クレーム対応」という負荷の発生を明確に繋げることが求められています。

エの場合:残業が増えたからといって、それが直接的に誤発送というミスを誘発するという因果関係は、この文脈からは読み取れません。

業務改善の現場での活用

実務において、このような論理整理は「なぜなぜ分析」や「フィッシュボーン図(特性要因図)」を作成する際の基本となります。

問題の本質を見極める力は、ITプロジェクトのトラブルシューティングや業務プロセス改善において極めて重要です。システム上のバグが起きた際、「どのプログラムの不具合が原因で、どの画面に影響が出て、最終的にどのデータが壊れたのか」といった依存関係を整理できなければ、適切な改修パッチを当てることができないからです。

この問題は、試験対策としてのロジックパズルであると同時に、現場で問題解決に取り組むための「思考のフレームワーク」を学べる良問と言えます。

参考リンク

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