平成25年度 春期 ITパスポート試験 公開問題 問18 解説 JANコードの構成
JANコードを構成するメーカコードと商品アイテムコードの設定方法として,適切なものはどれか。
- ア
- イ ✓ 正答
- ウ
- エ
解説
JANコードを構成するコードの設定方法は、メーカコード(事業者コード)が「公的機関への申請」を必要とするのに対し、商品アイテムコードは「メーカ側で自由に管理できる」という役割分担を理解しているかが鍵となります。したがって、正解はイです。
JANコードの構造と役割分担
JANコードは、世界共通の商品識別番号であるGTINを日本国内で運用するための規格です。このコードが世界中で一意の番号として機能するためには、誰がどの番号を使うかをルール化する必要があります。
メーカコード(事業者コード)は、GS1 Japan(一般財団法人流通システム開発センター)のような管理団体に対して申請を行い、発行してもらう必要があります。これは「この番号を使っているのは、この企業である」という情報を世界的に登録し、重複を防ぐための公的な手続きだからです。
一方、商品アイテムコードは、既に企業に割り当てられたメーカコードの枠内において、メーカ自身が自社の製品ごとに付与する番号です。例えば、新製品を発売するたびにいちいち公的機関に申請していては、商品の流通が滞ってしまいます。そのため、企業自身が自社で管理している「商品台帳」に基づいて、自由に番号を割り振る仕組みになっています。
解答に至る思考プロセス
この問題は、JANコードがどのような仕組みで「世界的な一意性」と「現場での柔軟な運用」を両立させているかを問うています。
- メーカコードは世界中で重複してはいけない「企業の住所」のようなものなので、公的な管理が必要であると判断する。
- 商品アイテムコードは、その企業の中で完結する「商品ごとの管理番号」であるため、企業が自由にコントロールできる必要があると判断する。
- これらを踏まえて、メーカコードは申請が必要、商品アイテムコードは自社で割り当てる、となっている選択肢を選択する。
ビジネス現場での重要性
この知識は、小売や卸売、製造業のシステム担当者にとって非常に重要です。POSシステムで売上を管理する際、JANコードは商品の基本情報と紐付く最も重要なキーとなります。もし企業がルールを無視して勝手なメーカコードを使ったり、商品アイテムコードの管理を重複させてしまったりすると、店舗のレジで読み取った際に、全く別の商品として認識されたり、販売データが混同されたりするトラブルに直結します。
JANコードの管理は、単なる事務手続きではなく、サプライチェーン全体で正確な情報を共有するための基盤技術であることを意識しておくことが大切です。