ITパスポート試験 / 平成25年度 春期 ITパスポート試験 公開問題 / 問35
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平成25年度 春期 ITパスポート試験 公開問題 問35 解説 瑕疵担保責任

ソフトウェアの受入れ検収以降,一定期間内に発見された欠陥に対して,開発側が無償で修正を行ったり損害賠償責任を負ったりすることを何と呼ぶか。

  1. ア 瑕疵担保責任 ✓ 正答
  2. イ サービスレベル契約(SLA)
  3. ウ システム監査
  4. エ 予防保守

解説

瑕疵(かし)というキーワードで瞬時に判断する

この問題は、キーワードの結びつきで解くのが最も効率的です。問題文にある「欠陥」という言葉は、法律や契約の専門用語では「瑕疵(かし)」と言い換えられます。「瑕疵がある状態に対する責任」=「瑕疵担保責任」と反射的に結びつけることが正解への近道です。

瑕疵担保責任とは何か

瑕疵担保責任とは、売買や請負の契約において、引き渡された目的物に隠れた欠陥(瑕疵)があった場合に、売主や請負人(開発側)が負う法的責任のことです。

ソフトウェア開発の世界では、納品時には見つからなかった隠れた不具合が、運用を開始した後に発覚することがあります。このとき、発注者側は「最初から欠陥品だったのだから無償で直してほしい」と要求することができます。これが瑕疵担保責任の基本的な考え方です。

なお、2020年の民法改正により、現在では「契約不適合責任」という用語がより一般的に使われるようになっています。試験では旧来の「瑕疵担保責任」という名称で出題されることが多いですが、意味は同じであると理解しておきましょう。

選択肢を論理的に除外する思考プロセス

他の選択肢は、一見するとITの現場で耳にする言葉ですが、定義が全く異なります。

・サービスレベル契約(SLA) これはサービス提供者と利用者の間で、「どの程度の品質を保証するか」という目標値を定めた合意のことです。稼働率や応答時間などを数値で決めるものであり、個別の欠陥を修正する責任とはレイヤーが異なります。

・システム監査 これは第三者がシステムや管理体制が適正かどうかをチェックし、評価する活動です。欠陥を直すこと自体が目的ではなく、組織としてのルールが守られているかを確認するプロセスです。

・予防保守 これはシステムが壊れる前に、定期的なメンテナンスやアップデートを行う行為です。まだ発生していない欠陥を防ぐための「事前の取り組み」であるため、欠陥が見つかった後の責任追及とは目的が逆です。

契約の現場でなぜこの知識が必要なのか

この知識は、ITエンジニアとして働く上で必須の「守り」の知識です。開発現場では、納品して終わりではありません。納品後の一定期間は「検収期間」として不具合を無償で修正する契約が結ばれることが一般的です。

この期間をどれくらいに設定するか、どの程度の不具合までが責任の範囲内かといった取り決めが、実際のビジネスにおける契約書に記載されます。法的な責任範囲を正しく理解していないと、不当な要求に応じ続けなければならなくなったり、逆に発注者との間で深刻なトラブルに発展したりするリスクがあります。ITパスポートで学ぶこの概念は、契約書を読み解き、自身の身を守るための第一歩となる非常に実践的な知識といえます。

参考リンク

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