平成26年度 春期 ITパスポート試験 公開問題 問38 解説 プロジェクト人的資源管理
プロジェクトの目的を達成するために,プロジェクトに参加する要員の役割と責任と必要なスキルを決定し,参加時期も明確にした。この活動はプロジェクトマネジメントのどの知識エリアの活動か。
- ア プロジェクトコミュニケーションマネジメント
- イ プロジェクトスコープマネジメント
- ウ プロジェクトタイムマネジメント
- エ プロジェクト人的資源マネジメント ✓ 正答
解説
解き方のポイント
キーワードは「人」に関する記述を探すことです。問題文にある「要員(人)」「役割と責任」「スキル」「参加時期」といった言葉がすべて、プロジェクトを遂行するチームメンバーの配置や管理に関する内容であるため、人的資源マネジメントを選択します。
プロジェクトマネジメントの知識エリアとは
プロジェクトマネジメントには、成功に向けて管理すべき領域が定義されており、これを知識エリアと呼びます。今回の問題で出てきた人的資源マネジメントは、プロジェクトに参加するメンバーを最適に配置し、チームのパフォーマンスを最大限に引き出すための活動を指します。
具体的には、以下のような活動が含まれます。 ・役割と責任の定義:誰が何をするのか(役割)と、最終的な決定権は誰にあるのか(責任)を明確にする。 ・要員計画:どのようなスキルを持った人材が、いつからいつまで必要かを計画する。 ・チームの育成:メンバーのスキル向上やモチベーション管理を行い、円滑なプロジェクト進行を支援する。
なぜ他の選択肢ではいけないのか
プロジェクトマネジメントの各知識エリアは、管理対象がはっきりと分かれています。
・プロジェクトコミュニケーションマネジメント:情報の伝達や共有方法を管理します。報告書の形式や、会議の頻度などが対象です。 ・プロジェクトスコープマネジメント:プロジェクトの成果物や、やらなければならない仕事の範囲(スコープ)を管理します。 ・プロジェクトタイムマネジメント:工程管理やスケジュール管理を行い、期限内にプロジェクトを完了させるための活動です。
このように、今回の問題文が「人(要員)」に着目している以上、選ぶべきは「人的資源マネジメント」一択となります。
実務における重要性
実際の現場では、どれほど優れた計画(スコープやタイムマネジメント)があっても、適切なスキルを持つ人が適切なタイミングで配置されていなければ、プロジェクトは失敗します。例えば、重要なシステム設計の時期に、その分野の専門知識がないメンバーしか確保できていなければ、手戻りが発生し、スケジュールは大幅に遅延するでしょう。
このように、人的資源マネジメントはプロジェクトの成否を握る非常に重要な活動です。試験対策としては、それぞれの知識エリアが何を管理する活動なのかを、言葉の結びつき(人的資源=人、スコープ=仕事の範囲、タイム=時間、コミュニケーション=伝達)で整理しておくのが近道です。