ITパスポート試験 / 平成27年度 秋期 ITパスポート試験 公開問題 / 問12
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平成27年度 秋期 ITパスポート試験 公開問題 問12 解説 MOTの目的

MOT(Management of Technology)の目的として,適切なものはどれか。

  1. ア 企業経営や生産管理において数学や自然科学などを用いることで,生産性の向上を図る。
  2. イ 技術革新を効果的に自社のビジネスに結び付けて企業の成長を図る。 ✓ 正答
  3. ウ 従業員が製品の質の向上について組織的に努力することで,企業としての品質向上を図る。
  4. エ 職場において上司などから実際の業務を通して必要な技術や知識を習得することで,業務処理能力の向上を図る。

解説

MOT(Management of Technology:技術経営)を正解に導くための判断基準は、選択肢の中に「技術(テクノロジー)」と「経営・ビジネス(マネジメント)」を融合させる記述があるかどうかを確認することです。

選択肢イは、技術革新をビジネスに結びつけ、企業の成長を図ると述べており、まさに技術と経営の架け橋となるMOTの定義そのものです。

MOT(技術経営)の本質

MOTは、技術力を単なる研究開発の成果として終わらせるのではなく、企業の競争力を高めるための「経営資源」として戦略的に活用する考え方です。

かつての製造業などでは、良いものを作れば売れるというプロダクト・アウトの発想が主流でした。しかし、市場の変化が激しい現代では、優れた技術があってもそれをどのように事業化し、利益を生み出すかという戦略がなければ、企業は生き残れません。

MOTにおいては、以下の視点が重視されます。

  1. 研究開発への投資判断:どの技術にリソースを集中させるか。
  2. 知的財産の保護と活用:特許などを戦略的にどう扱うか。
  3. イノベーションの創出:既存の技術を組み合わせて新しい価値をどう生むか。

この知識は、エンジニアと経営層の橋渡し役を担うIT人材にとって、プロジェクトの方向性を決める際の指針となります。

実社会での活用場面と教育的意図

ITパスポート試験でMOTが問われる背景には、ITがもはや単なる事務効率化の道具ではなく、ビジネスモデルそのものを変革する武器になっているという現状があります。

例えば、AI(人工知能)という高度な技術を自社で開発できたとしても、それを「具体的にどの業務に適用し、どのような収益モデルを構築するか」を考えなければ、開発コストだけが膨らんでしまいます。

MOTの考え方を身につけることで、以下のような判断ができるようになります。

・この技術は自社で囲い込むべきか、それともオープンにして市場を広げるべきか。 ・技術的な完成度を追求するあまり、市場への投入時期を逃していないか。

このように、技術的な視点と経営的な視点を両立させることが、現代のビジネスリーダーには求められています。

他の選択肢が示す概念

MOTと混同しやすい用語が他の選択肢に含まれています。これらを区別することで、より正確に正解を選べるようになります。

ア:OR(Operations Research)

「数学や自然科学などを用いる」という記述は、OR(オペレーションズ・リサーチ)やIE(インダストリアル・エンジニアリング)を指します。これらは、複雑な課題を数理モデルで解決し、生産工程の最適化や効率化を図る手法です。

ウ:TQM(Total Quality Management)

「組織的に努力することで、企業としての品質向上を図る」という記述は、TQM(総合的品質管理)を指します。一部の担当者だけでなく、全従業員が品質管理に参加し、製品やサービスの質を継続的に改善していく活動です。

エ:OJT(On-the-Job Training)

「実際の業務を通して必要な技術や知識を習得する」という記述は、OJTを指します。職場での実務を通じた教育訓練のことであり、経営手法というよりは人材育成の手法です。

参考リンク

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