平成27年度 秋期 ITパスポート試験 公開問題 問17 解説 BtoCモデル
電子商取引に関するモデルのうち, BtoCモデルの例はどれか。
- ア インターネットを利用して, 企業間の受発注を行う電子調達システム
- イ インターネットを利用して, 個人が株式を売買するオンライントレードシステ ム ✓ 正答
- ウ 各種の社内手続や連絡, 情報, 福利厚生サービスなどを提供するシステム
- エ 消費者同士が, Web サイト上でオークションを行うシステム
解説
取引の主体が誰であるかをアルファベットの頭文字に当てはめて整理するのが、この種の問題を解く最も確実な方法です。B(Business)は企業、C(Consumer)は一般消費者を指します。BtoCは「企業が個人に向けてサービスや商品を提供する形態」を指すため、証券会社という企業が個人投資家という消費者に対して提供するオンライントレードは、BtoCの典型的な例となります。
電子商取引(EC)における代表的なモデル
ITパスポート試験で頻出する電子商取引のモデルには、取引の当事者の組み合わせによっていくつかのパターンがあります。それぞれのアルファベットの意味を正しく理解しておくことが重要です。
・BtoB (Business to Business) 企業と企業の間の取引です。製造業者が部品メーカーから材料を仕入れる場合や、企業専用の受発注システムなどがこれに当たります。
・BtoC (Business to Consumer) 企業と一般消費者の間の取引です。Amazonや楽天市場などのネットショッピング、動画配信サービス、そして本問のオンライントレードなどが含まれます。
・CtoC (Consumer to Consumer) 個人と個人の間の取引です。フリマアプリでの売買や、ネットオークションなどが代表例です。
・G2C (Government to Citizen) 政府・自治体と市民(個人)の間のやり取りです。マイナポータルを通じた行政手続きや、住民票のオンライン申請などが該当します。
各選択肢の詳しい分類
問題の選択肢をそれぞれのモデルに当てはめると、以下のようになります。
ア:企業間の受発注を行う電子調達システム 「企業間」と明記されているため、BtoB(Business to Business)に該当します。
イ:個人が株式を売買するオンライントレードシステム サービスを提供するのは証券会社(企業)であり、利用するのは個人(消費者)です。したがってBtoC(Business to Consumer)に該当し、これが正解です。
ウ:社内手続や福利厚生サービスなどを提供するシステム 企業が従業員に対して提供するサービスであるため、BtoE(Business to Employee)と呼ばれます。
エ:消費者同士がオークションを行うシステム 「消費者同士」の取引であるため、CtoC(Consumer to Consumer)に該当します。
ビジネスシーンにおける活用と教育的意図
これらの分類を学ぶ目的は、単に用語を覚えることだけではありません。対象となる顧客(ターゲット)が誰であるかによって、システムに求められる機能やセキュリティ、マーケティングの手法が大きく異なるからです。
例えばBtoCモデルであるオンライントレードやECサイトでは、不特定多数の個人が利用するため、直感的な操作性(UI/UX)や、クレジットカード情報の厳重な管理、スマートフォンへの対応が不可欠です。一方でBtoBモデルであれば、特定の企業同士が継続的に利用することを前提とするため、大量の注文を効率よく処理する機能や、既存の会計システムとの連携が重視されます。
このように、取引モデルの違いを理解することは、適切なシステムを企画・開発し、ビジネスを成功させるための基礎体力となります。