ITパスポート試験 / 平成27年度 秋期 ITパスポート試験 公開問題 / 問22
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平成27年度 秋期 ITパスポート試験 公開問題 問22 解説 製品ポートフォリオ管理

A社は,単一市場をターゲットとして複数の製品を提供しており,毎年社内の調査部門が市場の成長率と各製品のシェアを調査している。この調査情報を用いて資源配分の最適化を行うために,製品別の投資計画作成に活用する手法として,最も適切なものはどれか。

  1. ア CRM
  2. イ ERP
  3. ウ PPM ✓ 正答
  4. エ SWOT

解説

この問題は、市場における自社の立ち位置を客観的な数値で把握し、限られた経営資源(ヒト・モノ・カネ)をどの事業に集中させるべきかを判断する手法を問うています。判断の決め手は、問題文にある市場の成長率と各製品のシェアという2つの指標です。これら2つの軸で事業を分析する手法は、PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)しかありません。

市場成長率と市場シェアで投資を決めるPPM

PPMは、ボストン・コンサルティング・グループが開発した経営分析手法です。縦軸に市場成長率(その市場がどれくらい伸びているか)、横軸に相対的市場シェア(競合他社と比較してどれくらい売れているか)をとり、自社の製品や事業を以下の4つの領域に分類します。

  1. 花形(スター) 市場成長率もシェアも高い領域です。売上は大きいですが、成長市場で勝ち続けるために継続的な投資が必要になります。

  2. 金のなる木 市場成長率は低いものの、シェアが高い領域です。市場が成熟しているため追加の投資はあまり必要なく、利益を安定的に生み出してくれます。ここで稼いだ資金を他の領域の投資に回します。

  3. 問題児 市場成長率は高いのに、自社のシェアが低い領域です。将来の「花形」になる可能性を秘めていますが、シェアを拡大するために多額の投資が必要になります。

  4. 負け犬 市場成長率もシェアも低い領域です。利益が見込めず、将来性も乏しいため、撤退や縮小を検討する対象となります。

経営資源を最適化する戦略的視点

企業が持つ経営資源には限りがあります。すべての製品に平等に投資していては、激しい競争に勝ち残ることはできません。この問題の背景には、金のなる木で得た利益を問題児に投入して花形へと育て、負け犬からは速やかに撤退するといった、戦略的な資金配分の重要性を理解させようとする意図があります。

単に市場が盛り上がっているから投資するのではなく、自社のシェアとのバランスを見て、どの製品を維持し、どの製品を切り捨てるか。この「選択と集中」の判断基準を数値化して示すのがPPMの役割です。

誤選択肢の解説

他の選択肢は、経営戦略や情報システムの異なる側面を表す用語です。

ア CRM(Customer Relationship Management)

顧客関係管理と訳されます。顧客一人ひとりの購入履歴や志向を把握し、長期的な関係を築くことで売上の拡大を目指す手法です。製品への投資配分ではなく、顧客満足度の向上に主眼を置きます。

イ ERP(Enterprise Resource Planning)

企業資源計画と訳されます。財務、人事、生産、販売などの企業の基幹業務を統合的に管理し、情報を一元化することで経営の効率化を図るシステムや手法のことです。

エ SWOT(Strengths, Weaknesses, Opportunities, Threats)

強み、弱み、機会、脅威の4つの要素で自社を分析する手法です。内部環境と外部環境を整理するために使われますが、PPMのように市場成長率とシェアという特定の2軸で投資計画を立てるものではありません。

参考リンク

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