平成27年度 秋期 ITパスポート試験 公開問題 問89 解説 CSポートフォリオ分析
図3 アンケート項目の評価平均と相関関係のグラフ
- ア 案内・パンフレットは,評価平均が低く,総合評価との関連性が弱い領域にあるので,最優先で改善すべきである。 ✓ 正答
- イ 技術・仕上がりは,評価平均が高く,総合評価との関連性が強い領域にあるので,最優先で改善する必要はない。
- ウ 接客・サービスは,評価平均が高く,総合評価との関連性が弱い領域にあるので,現状維持でよい。
- エ 店舗は,評価平均が低く,総合評価との関連性が強い領域にあるので,最優先で改善すべきである。
解説
この問題は、CS(顧客満足度)ポートフォリオ分析の考え方を問うものです。グラフの縦軸と横軸、そして象限ごとの意味を理解することが正解への近道です。
解き方:象限による優先順位の判断
CSポートフォリオ分析では、評価項目を以下の2軸で分類し、改善の優先度を決定します。
- 横軸:評価平均(満足度)
- 縦軸:総合評価との相関関係(重要度)
このとき、特に注目すべきは「重要度が高いのに満足度が低い」領域です。ここは、顧客が重視しているにもかかわらず満足が得られていないため、経営資源を集中投下して改善すべき「重点改善領域」と判断されます。
逆に、重要度が低い(相関関係が弱い)領域については、たとえ満足度が低くても優先度は下がります。したがって、選択肢を判断する際は「重要度と満足度の組み合わせが、どの領域に該当するか」を読み解いてください。
CSポートフォリオ分析の活用
この分析手法は、限られた予算や人員をどこに優先的に投入すべきかという意思決定に活用されます。
- 重点改善領域(重要度が高い×満足度が低い):最優先で改善する。ここを改善すると全体の満足度が向上しやすい。
- 現状維持領域(重要度が高い×満足度が高い):強みとして維持・強化する。
- 二次的な改善領域(重要度が低い×満足度が低い):余裕があれば改善するが、優先度は低い。
- 過剰投資領域(重要度が低い×満足度が高い):コスト削減や見直しの対象となる可能性がある。
実務においては、単なるアンケートの集計にとどまらず、どの項目が顧客の「総合的な判断」に大きく寄与しているかを可視化することで、的外れなサービス改善を防止する効果があります。試験でも「最優先=重要度が高く、満足度が低い」というペアを反射的に選べるようにしておくことが重要です。