ITパスポート試験 / 平成28年度 秋期 ITパスポート試験 公開問題 / 問77
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平成28年度 秋期 ITパスポート試験 公開問題 問77 解説 DBMSの機能

問77 次のa〜dのうち, DBMSに備わる機能として, 適切なものだけを全て挙げたものはどれか。 a ウイルスチェック b データ検索・更新 c テーブルの正規化 d 同時実行制御

  1. ア a, b, c
  2. イ a, c
  3. ウ b, c, d
  4. エ b, d ✓ 正答

解説

問77: DBMSの機能について理解を深める

この問題では、データベース管理システム(DBMS)に備わる機能として適切なものを選択肢からすべて選ぶことが求められています。判断のポイントは、各選択肢がDBMSの本来の役割に合致するかどうかです。

  • a ウイルスチェック: これは、オペレーティングシステム(OS)や専用のセキュリティソフトウェアが担当する機能であり、DBMSの直接的な機能ではありません。
  • b データ検索・更新: DBMSの最も基本的な機能であり、データベースに格納されたデータを効率的に探し出したり、追加・変更・削除したりするために不可欠な機能です。
  • c テーブルの正規化: これは、データベースの設計段階で行われる作業であり、データの冗長性を排除し、整合性を保つための手法です。DBMS自体が実行する機能というよりは、設計者が使用する概念やツールによって実現されます。
  • d 同時実行制御: 複数のユーザーやプログラムが同時にデータベースにアクセスした際に、データの整合性を保つための機能です。例えば、あるデータが更新されている間に他のユーザーがそれを参照したり、書き換えたりしないように制御します。

これらの点を考慮すると、DBMSの機能として適切なものは「b データ検索・更新」と「d 同時実行制御」です。したがって、正解は「エ b, d」となります。

DBMSの役割と本来の機能

データベース管理システム(DBMS)は、大量のデータを効率的かつ安全に管理するためのソフトウェアです。その主な目的は、データの作成、保存、管理、そして必要に応じた取り出しを容易にすることにあります。DBMSが提供する機能は多岐にわたりますが、ここでは問題に関連する中心的な機能について解説します。

データ検索・更新 (b)

これはDBMSの根幹をなす機能です。SQL(Structured Query Language)のようなデータベース言語を用いて、ユーザーは目的のデータを指定し、データベースから取得(検索)したり、データベース内のデータを追加、変更、削除(更新)したりすることができます。例えば、ECサイトで「商品名が『リンゴ』で価格が100円以上の商品をすべて表示する」といった検索や、「顧客Aの住所を更新する」といった操作は、このデータ検索・更新機能によって実現されます。

同時実行制御 (d)

現代のシステムでは、多くのユーザーが同時にデータベースにアクセスし、データを操作することが一般的です。このような状況で、複数の処理が同時に同じデータにアクセスすると、データの不整合(例えば、Aさんが更新途中のデータをBさんが参照してしまい、古い情報に基づいて処理を進めてしまうなど)が発生する可能性があります。 同時実行制御は、このような問題を回避するために、トランザクション(一連のデータベース操作)を論理的な単位として管理し、排他制御(ロック)などのメカニズムを用いて、データの一貫性と整合性を保ちます。これにより、どのユーザーも常に最新かつ正確なデータにアクセスできるようになります。

DBMSの機能ではないもの

  • ウイルスチェック (a): ウイルスチェックは、コンピュータシステム全体をマルウェアから保護するための機能であり、OSやアンチウイルスソフトウェアの役割です。DBMSは、データベース内のデータそのものを不正なアクセスや改変から保護するセキュリティ機能(アクセス権管理など)は持ちますが、システム全体に影響するウイルスを検出・駆除する機能は持ちません。
  • テーブルの正規化 (c): 正規化は、データベースの設計段階における論理的なプロセスです。データの冗長性を排除し、更新時の一貫性(更新異常)や削除時の一貫性(削除異常)などを防ぐために、テーブルの構造を最適化する手法です。DBMSは、正規化された構造に基づいてデータを管理することは得意ですが、設計者自身が正規化のプロセスを実行し、その結果をDBMSに実装します。

問題の教育的意図

この問題は、DBMSの役割を正確に理解しているかを問うものです。多くのITパスポート試験の受験生が、データベースについて学習する際に、その基本的な機能と、設計段階で行われること、あるいはOSなどの別のソフトウェアの役割と混同しやすい傾向があります。この問題を通じて、DBMSが「データの管理・操作」に特化したシステムであり、それ以外の周辺的な機能は担当しない、という点を明確に理解させることが教育的な意図であると考えられます。特に、「同時実行制御」は、複数ユーザーが利用するシステムでは必須の機能であり、DBMSの高度な側面を理解しているかどうかが問われています。

参考リンク

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