平成28年度 春期 ITパスポート試験 問19 解説 売上総利益の計算
小売業を営むある企業の当期の売上高は1,500万円, 商品仕入高は1,000万円であ った。期首の商品棚卸高が100万円, 期末の商品棚卸高が200万円であるとき, 当期 の売上総利益は何万円か。
- ア 200
- イ 400
- ウ 500
- エ 600 ✓ 正答
解説
計算の手順
この問題を解くには、次の2つの公式を順に適用します。
- 売上原価 = 期首商品棚卸高 + 当期商品仕入高 - 期末商品棚卸高
- 売上総利益 = 売上高 - 売上原価
まず、手順1で売上原価を求めます。 100万円(期首) + 1,000万円(仕入) - 200万円(期末) = 900万円
次に、手順2で利益を計算します。 1,500万円(売上) - 900万円(売上原価) = 600万円 したがって、正解はエの600です。
売上原価と利益の関係
商売において、商品がいくらで売れたか(売上高)から、その商品を仕入れるためにかかった費用(売上原価)を差し引いたものが売上総利益(粗利)です。
ここで注意が必要なのは、単純に仕入れた金額すべてが売上原価になるわけではないという点です。今回の問題では、期首に100万円分の在庫があり、期中に1,000万円分を仕入れました。合計1,100万円分が販売できる状態にありましたが、期末に200万円分が売れ残っています。つまり、実際に売れた商品の原価は「販売可能だった分から売れ残りを引いたもの」となるため、900万円という計算になります。
なぜこの知識が必要なのか
ITパスポート試験でこの項目が出題される理由は、企業の経営状態を正しく把握するための基礎的な会計リテラシーが求められているからです。
ITエンジニアやDX推進担当者として業務を行う際、開発プロジェクトやシステムの導入には必ずコスト(原価)が発生します。どれだけ売上や成果を出しても、それにかかったコストを正しく計算できなければ、会社の利益にどれほど貢献しているかを評価できません。
また、ECサイトなどのシステム開発を行う場合、棚卸資産の管理や利益計算のロジックをシステムに実装するケースが多々あります。会計の基本原則を知っておくことは、単なる試験対策を超えて、ビジネスの現場で業務効率化や収益性改善を提案するための強力な武器になります。